サンフランシスコ・ジャイアンツが現地26日、地元で行われたカンザスシティ・ロイヤルズとのワールドシリーズ第5戦に5対0で完封勝ち。対戦成績を3勝2敗とし、2年ぶりのシリーズ制覇まであと1勝とした。
MLB2014 ワールドシリーズ
WS-GAME 5
ジャイアンツのファン・ペレス外野手は、このゲームで8回に勝利を決定づけるフェンス直撃の2点タイムリーを放った。
■亡き友に捧げるタイムリー
ジャイアンツのダッグアウトには、この試合の途中、ナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)で戦ったセントルイス・カージナルスのオスカー・タべラス外野手が、交通事故により死亡したという訃報が入った。タベラスは22歳の若さだった。
この突然の訃報に、ジャイアンツのフアン・ペレスは、「背後で『タベラスが事故で死んだ』と話しているのが聞こえたんだ、タベラスは親友だった。彼のお母さんやお父さん、兄弟も良く知っている。本当に仲が良かったんだよ」と試合後、声を詰まらせながらコメントした。
ペレスと亡くなったタベラスは、同じドミニカ共和国出身で、母国のWinter Leagueではチームメイトとしてプレーしていた。
ペレスは、あまりの悲しみに試合に集中することができなかったという。
しかし、同郷のホアキン・アリアス内野手に「しっかりしろ、強い心を保つんだ。俺たちは絶対に勝たなければならないだろ」と励まされて、目に涙を浮かべながら6回に代走として出場した。そして、8回に打席が回ってきた。
ペレスはこの一打を亡き親友へ捧げ、「人生、何が起こるか分からない。うまく説明できないけれど、酷いことだ」とその早すぎる死を悼んだという。
交通事故で亡くなったカージナルスの新人オスカー・タべラスは10月12日、セントルイスで行われたジャイアンツとのNLCS第2戦の7回に代打で出場。見事に期待に応え試合を振り出しに戻す同点のソロアーチを放っていた。