MLB メジャーリーグ物語

海を渡ってMLBで活躍する日本人メジャーリーガーたち

男の生きざま 39歳黒田が10勝目 被災地広島に送る1勝

 

MLB2014

 

 

5年連続二ケタ勝利の偉業 気迫のマウンド

 

ジョー・ジラルディ監督は、プレーオフ進出争いの大詰めで3連敗中だったチームの連敗を止めた黒田博樹を讃えた。

 

中5日に登板間隔を広げた監督の配慮に39歳のベテランは7回4安打、無四球、1失点という最高のカタチで応えた。

 

前回の登板で、黒田は今季167イニングを投げ、野茂が記録していた5年連続規定投球回数(162イニング以上)をマークしていた。そしてこの日記録した5年連続の二ケタ勝利は、日本人初の偉業だった。

 

 

 

黒田の試合を毎回見ているので、書かせてもらいますが、あの8月20日に広島でおこった土砂災害。多くのメジャーリーガーがするように黒田も自分を育ててくれた「広島」に被災地支援の義援金を送っている。

 

その前後から4試合で3勝。全て2失点以内。崖っぷちのチーム、故郷の災害。大変な時こそ、その人の「人と成り」が出るものだ。

 

高校の時は、控え投手だった黒田。大学でやっと芽が出た。プロ野球では弱小球団。ヤンキースでは、援護が少ない試合が続いた。けっしてスター街道を歩いてきた選手ではない。

 

今季28試合目の登板。ただ一人開幕からローテーションを支え続けてきた。39歳の体にローテーション中4日から1日のプラスして中5日になったのは大きいかもしれない。

 

でも、黒田のピッチングを支えてるのは、口にはしないが、広島の皆さんへ「感謝」や「励まし」を送りたいという気持ち。そんな気迫を感じるマウンドだった。

 

自分の事だけではない、人のために動く時、いろんなチカラが湧いてくるのかもしれない。