MLB メジャーリーグ物語

海を渡ったサムライ・メジャーリーガーたち

イチローはスーパーサブ? ショッピング(補強)シーズン本番のメジャーリーグ

MLB移籍情報

 

メジャーリーグも例年、「Thanksgiving Day(感謝祭)」の休暇が明けると、クリスマスの「Happy Holidays」に向けて、恒例のストーブリーグが本格化する。

 

「返品できることをいいことに買いまくる」のがアメリカの消費者の傾向だが、こと選手の補強となるとそう簡単にはいかない。

 

かつてデトロイト・タイガースを強豪に押し上げたデーブ・ドンブロウスキーや、テキサス・レンジャーズのジョン・ダニエルズなど、名GM(ゼネラルマネージャー)たちの腕の見せどころだ。

 

来週には、各球団のオーナーからマイナーリーグ関係者までが一堂に会する一大イベント「ウィンターミーティング」(12月9〜12日、フロリダ州オーランド)が開催される。

 

加速するヤンキースの補強


個人的に気になるのは、日本人選手の動向で、とくにイチローの去就に注目している。

 

ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMは、早くもレッドソックスからFAとなったジャコビー・エルズベリー外野手との大型契約を決めた。さらに、同じくFAとなっているカーティス・グランダーソン外野手との再契約、あるいは新たな大物外野手の獲得(ベルトランなど)も噂されている。

 

そうなれば、ヤンキースの外野陣はどうなるのか?

 

 

「外野手6人」の余剰。イチローは放出されるのか


シーズン終了時点のヤンキース外野陣には、ブレット・ガードナー、アルフォンソ・ソリアーノ、バーノン・ウェルズ、そしてイチローの4人の支配下選手がいた。

 

ここにエルズベリーや新戦力が加われば、外野手は5〜6人の大所帯となる。ベンチ枠を考えれば、1、2名がリリース(放出)されるのは確実な情勢だ。

 

ニューヨーク・ポスト紙などは、ヤンキースイチローのトレードを模索するだろう」と報じている。高給のウェルズが整理の対象になるのが先だろうが、その次がイチローになるという見方だ。

 

 

「最強のサブ」か「スタメン」か


先日、友人がイチローのことを「控えの外野手」とはっきり言っていた。シビアな意見だが、今の置かれた状況を反映しているのかもしれない。

 

しかし、もし彼を「控え」と呼ぶならば、これほど贅沢な選手は他にいないだろう。守備範囲が広く、俊足で、1番打者も務まる。レギュラーに休養やケガがあった際、どのポジションでも穴を埋められるだけでなく、代打・代走・守備固めとしての質も極めて高い。攻守両面でこれほど計算できる選手は稀だ。

 

だが、キャッシュマンGMやジラルディ監督の構想に果たして今のイチローは入っているのだろうか。40歳という年齢、そして今季の打率.262、出塁率.297という数字だけを見れば、現実は非情に厳しいものになる。

 

ファンとしては、スタメンでバリバリ活躍する姿をまだ期待したい。メジャー通算3000本安打という金字塔まで、あと200本余り。イチロー本人は、いわゆる「都落ち」をしてまで記録のために移籍する考えはないようにも見える。しかし、「スーパーサブ」としての役割が定着してしまえば、3000本の背中は遠のいてしまう。

 

オーランドの地で、背番号31の運命がどう動くのか。目が離せない一週間になりそうだ。