レイズがポスティング・システムによるメジャー移籍を目指していた上沢直之とマイナー契約を結んだ。上沢はスプリングトレーニングをノン・ロースター・インバイティとして迎えることになる。
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がんばれ上沢!昇格目指して厳しい春
上沢は、予想されていたとはいえメジャー契約(40人枠)ではないマイナー契約になったようだ。
MLBでは、まず40人枠に入りメジャー契約を勝ち取らなければならない。その上で、さらに少ない26人枠(アクティブ・ロースター)に入ることで公式戦へ出場できる権利を得る。
40人枠に入って初めてメジャーリーガーで、マイナーと違う破格の待遇やビッグマネーを得ることができる。この権利を得ることがメジャーでは厳しい。
最下層まで入れると7軍まである厳しい階級社会だ。
MLBのキャンプ(スプリングトレーニング)では、メジャー契約の40人の他に若手選手がノン・ロースター・インバイティ(招待選手)として呼ばれる。しかし、よほどのことがない限り、メジャー契約や開幕メジャーを勝ち取るのは難しい。
これまで何人も見てきたが、ブルージェイズやカブス時代の川﨑宗則のようにある程度の成績とメジャーでの経験、地元の人気があっても開幕メジャーのアクティブ・ロースターに入れなかった。
上沢にも厳しい春が待っている。
ただし、シーズンが始まって故障者が出た時などにはチャンスは巡ってくる。上沢にはこのチャンスを大切にしてほしい。
レイズは、シェーン・マクラナハン、ジェフリー・スプリングス、ドリュー・ラスムッセンといった優秀な先発投手を昨年途中に故障で失い、現時点でも負傷者リストに入っている。
とくにシェーン・マクラナハンは昨年8月にトミー・ジョン手術を受けているため、今季の復帰は厳しいだろう。
さらに、今オフにはエース格のタイラー・グラスノーもドジャースにトレードで流出した。
【 #レイズ 】#上沢直之 投手がポスティングシステムによりレイズとマイナー契約で合意したことが発表されました✍️ キャンプに招待選手として参加し、メジャー昇格を目指します!!#移籍情報https://t.co/TYCjx8L6MI pic.twitter.com/lqYjD9RWWK
— MLB Japan (@MLBJapan) January 12, 2024
レイズの先発ローテは?
先発ローテーションの顔ぶれは、現時点で昨年fWAR4.8のザック・エフリンを筆頭に、昨年夏にガーディアンズから移籍した右腕のアーロン・シバーリ、ザック・リッテルの3人。
そこにライアン・ペピオ、タジ・ブラッドリーらが加わる予定だが、26歳のペピオも22歳のブラッドリーもメジャーでの実績は乏しく上沢がここに食い込むチャンスは十分あるとみたい。
上沢がスプリングトレーニングから好投してメジャーへの適応能力を示せば早い段階でコールアップされるかもしれない。
上沢は球団を通じ「レイズに所属することができ、MLBのキャリアを始めることをうれしく思います。球団の投手育成の実績にひかれ、レイズでプレーすることを決断しました」とコメントを発表した。
上沢の挑戦に拍手を送りたい。奮闘を期待感をもって見つめていきたい。