大物フリーエージェント選手の契約はそう簡単には成立しないものだが、ポジションプレーヤーの小さな動きはあったようだ。11月22日(日本時間23日)、マリナーズとダイヤモンドバックス間でトレードが成立している。
トレード情報
姉妹ブログ「メジャーリーグ物語」でもすでにお伝えしたが、このトレードで、ダイヤモンドバックスは正三塁手のエウヘニオ・スアレスをマリナーズから獲得し、その対価としてセビー・ザバラ捕手とカルロス・バルガス投手の2選手を放出した。
ダイヤモンドバックスは三塁手が補強ポイントのひとつとなっていたが、その補強を無事に完了させたとMLB公式サイトは報じている。
メジャー通算246本塁打の実績を誇る32歳のスアレスは、通算アベレージは.248で今季も.232で三振数もリーグワーストの212三振だったが、2019年に49本塁打、OPS.930をマークするなどキャリア10年間で20本塁打以上を7シーズン、30本以上を4シーズンで記録した長距離砲。
今季は全162試合に出場して打率.232、22本塁打、96打点、OPS.714だったが、魅力なのはその長打力と耐久性。
キャリア10年間で7シーズン140試合以上に出場。デビュー時期の2年間を除いてほぼ毎年コンスタントに出場できているというイメージだ。
せっかく大金をはたいて獲得してもエンゼルスのアンソニー・レンドンのようにまともに試合に出なくては無駄な投資になってしまう。
ダイヤモンドバックスのマイク・ヘイゼンGMは「我々は毎日プレーできる三塁手を探していた。スアレスは我々がここ数年プラトーンを組んできたポジションにパワーと守備力、そして毎日プレーするという安定性をもたらしてくれる」とコメント。
スアレスの耐久性を評価するとともに「クラブハウスでも素晴らしい人間だ。長いあいだ気に入っていた選手だし、我々が求めているものを考えれば、自然とチームにフィットする選手だと感じている」とスアレスの人間性も評価するコメントを出している。
スアレスは来季の年俸が1100万ドル、2025年の球団オプションも1500万ドル(またはバイアウト200万ドル)で、どちらかというとコストパフォーマンスの良い選手の部類に入るだろう。ダイヤモンドバックスは、ボールが飛ぶ立地だけにスアレスの長打力が最大限に引き出されるかもしれない。
スアレスの対価としてダイヤモンドバックスが差し出したのは30歳のセビー・ザバラ捕手とカルロス・バルガス投手。それほど大きな代償でもなくMLB公式サイトでダイヤモンドバックスを担当するスティーブ・ギルバート記者は「それが何よりも大きい」と今回のトレードのメリットを強調している。
マリナーズ側としてはコストカットと控え捕手の確保。最速101マイルの今季メジャーデビューした若手右腕を獲得した。