今オフに契約先が決まったFA外野手たち
新型コロナウイルスのパンデミックや労使交渉のもつれから60試合という異例の短縮シーズンに終わっ2020年のメジャーリーグ。無観客試合による大幅な減収減益により、オフシーズンの契約交渉もスローな展開が続いている。
西川遥輝の交渉期限は3日午前7時
ポスティング制度を利用してメジャーリーグ移籍を目指す西川遥輝の交渉期限は日本時間1月3日午前7時だが、景気のいい情報が入ってこない。
日刊スポーツが昨年末の12月31日にアストロズ、ダイヤモンドバックス、カージナルス、ブルージェイズなどが興味を示していることを伝えていたが、その後は音沙汰なしの状況だ。
ここでも毎年のオフに紹介しているが、通常のシーズンでは契約金額の高い大物クラスや先発投手から決まりだして、次に捕手や内野のミドルインフィルダーといったスキルプレイヤーが決まり、外野手はどちらかというと最後の方に決まる傾向があった。
しかし、期限のあるポスティング制度なので、悠長には構えていられない。このままでは、昨年の広島カープ・菊池涼介内野手のようなパターンになる。それでも菊池の場合は、新たに広島カープと4年契約を結び、6000万円増となる推定年俸3億円プラス出来高払いで契約更改した。
そんな今オフのフリーエージェント(FA)選手たちの契約先を外野手を中心にまとめてみた。
氏名(年齢)契約先 契約内容他
ハンター・レンフロー(28)レッドソックス 1年310万ドル
デビッド・ダール(26)レンジャーズ 1年270万ドル
マイケル・テイラー(29)ロイヤルズ 1年150万ドル
エイブラハム・アルモンテ(31)ブレーブス 1年9900ドル
〈以下はマイナー契約〉
マレックス・スミス(27)メッツ
ヤズマニー・トマス(30)ナショナルズ
寒いオフを象徴するかのような契約状況
メジャー契約は上の5人ぐらいで、注目のジョージ・スプリンガーはまだ決まってない。マレックス・スミスはメッツとマイナー契約。マイナー契約の外野手はスミス以外にヤズマニー・トーマス、ホセ・ペラーザ(メッツ)、シーザー・プエロ(レッドソックス)、スコット・シェブラー(エンゼルス)らがいる。
マレックス・スミスあたりは18年にレイズで規定打席に達し、打率.296、2本塁打、40打点、40盗塁を残して19年にはマリナーズの1番打者として期待された選手だったが、マイナー契約とは悲しい限りだ。
21年のメジャーは開幕日すら決まっておらず、毎度のことだが、MLB(オーナー側)とMLBPA(選手会)の交渉が紛糾しそうで、開幕もずれ込む可能性が大きい。
そうなれば、球団側も急いで決めなくても、かけ引きを考えてじっくりと交渉してもいい時間ができる。
こんな寒い状況だから西川遥輝の移籍が、なかなか決まらないのも分かる気がする。菊池涼介のパターンになりそうだ。しかし、メジャーに挑戦する姿勢は評価できる。
【球団からのお知らせ】
— 北海道日本ハムファイターズ公式 (@FightersPR) January 2, 2021
ポスティングシステムを利用してMLB移籍を目指していた西川遥輝選手は、契約交渉期限までに契約合意に至らず不成立となりました。なお、西川選手は昨年12月2日に北海道日本ハムファイターズの契約保留選手として公示されており、当球団が保留権を有しています。#lovefighters