MLB メジャーリーグ物語

海を渡ってMLBで活躍する日本人メジャーリーガーたち

ゴールドグラブ賞一覧 打率1割台でも受賞できるカラクリとは?

 

大統領選挙が行われた現地11月3日(日本時間11月4日)、2020年ローリングス・ゴールドグラブ賞(Rawlings Gold Glove Award)の受賞者が発表された。

 

この賞は、グラブメーカーが1957年に創設した賞で、ナショナルリーグ(NL)・アメリカンリーグ(AL)の各リーグから、守備に卓越した各ポジション1人ずつ計9人が選出されてきた。これまでは各チームの監督・コーチが「自軍の選手は入れない」というルールで投票によって決められてきた。

 

 

アメリカン・リーグ

 

投手 グリフィン・キャニング(エンゼルス)初

捕手 ロベルト・ペレス(インディアンス)2年連続2度目

一塁 エバン・ホワイト(マリナーズ)初

二塁 セザー・ヘルナンデス(インディアンス)初

三塁 イサイアー・カイナーファレファ(レンジャーズ)初

遊撃 J.P.クロフォード(マリナーズ)初

左翼 アレックス・ゴードン(ロイヤルズ)4年連続8度目

中堅 ルイス・ロバート(ホワイトソックス)初

右翼 ジョーイ・ギャロ(レンジャーズ)初

 

ナショナル・リーグ

 

投手 マックス・フリード(ブレーブス)初

捕手 タッカー・バーンハート(レッズ)3年ぶり2度目

一塁 アンソニー・リゾ(カブス)3年連続4度目

二塁 コルテン・ウォン(カージナルス)2年連続2度目

三塁 ノーラン・アレナド(ロッキーズ)8年連続8度目

遊撃 ハビアー・バイエズ(カブス)初

左翼 タイラー・オニール(カージナルス)初

中堅 トレント・グリシャム(パドレス)初

右翼 ムーキー・ベッツ(ドジャース)5年連続5度目

 

 

初受賞が11人。個人的には知らない選手も多かった。そこでMLB公式サイトで調べるとALでは一塁手部門のエバン・ホワイト(マリナーズ中堅手部門のルイス・ロバート(ホワイトソックスがメジャー1年目での受賞。ルーキー一塁手による受賞は同賞創設以来初の快挙ということだ。

 

 

守備指数SDI100%で評価した結果、打率1割台でも選ばれた

 

ケチをつけるつもりはないが、マリナーズエバン・ホワイトは打率.176、OPS..599。ドライチ選手で守備には定評がある選手だ。守備の賞だから打てなくても守備が上手ければ受賞できるということなのだろう。

 

公式サイトによるとこの成績で受賞したのは理由があって、今季のゴールドグラブ賞の選考は、これまでの監督・コーチによる投票は行われず、アメリカ野球学会(Society for American Baseball Research)が算出する「SABR Defensive Index」(略称SDI)という守備指数に基づいて受賞者が決定された。

 

これまでもSDIは参考にされていたが、例年25%だったものを今季は60試合で、インターリーグを含めて同地区同士の対戦しかなかった今季は、他球団の選手を見る機会がなかったという理由から、他球団の選手に投票するルールだった「監督・コーチ投票」は行われなかった。

 

セイバーメトリクスの守備データ100%で選考されたということで、極端な話、守備はうまいが打撃はマイナーレベルでも受賞できたというわけだ。

 

 

前田健太も僅差の2位 ア・リーグ投手部門

 

1位:グリフィン・キャニング(エンゼルス)1.4 初受賞

2位タイ:前田健太(ツインズ)1.0

2位タイ:ザック・プリサック(インディアンズ)1.0

 

この数値で選んだ投手部門では前田健太も0.4差という僅差だった。

 

NLでは三塁手部門のノーラン・アレナド(ロッキーズ)がメジャー1年目から8年連続8度目の受賞。これは納得だろう。ムーキー・ベッツ(ドジャース)も5年連続5度目。

 

両リーグでこの賞を受賞したことになる。アレナドはこの感じで行けばメジャー1年目から10年連続で受賞したイチロー(元マリナーズなど)を抜く可能性も出てきた。

 

残念ながらノミネートされていたレッズの秋山翔吾とツインズの前田健太の受賞はならなかった。

 

 

 

 

 

 

▽Information source

 

シルバースラッガー賞関連記事↓

 

 

buffaloueda.hatenablog.com