MLB メジャーリーグ物語

海を渡ってMLBで活躍する日本人メジャーリーガーたち

MLB2020 ナショナルズ 戦力分析① レンドンの穴をカストロ、テイムズでカバーできるか?

球団創設51年目で初の頂点に立ったワシントン・ナショナルズ(以下、ナッツ)の戦力を深堀していきたい。第1弾は攻撃力。

 

 

MLB戦力分析 ナショナルズ

 

いきなり余談になるが、ナッツがワイルドカードから駆け上がり4勝3敗でヒューストン・アストロズを制して初制覇を成し遂げた第115回ワールドシリーズは、7戦4勝制のシリーズにおいてビジター球団が全勝したのは、MLBのみならず北米4大プロスポーツリーグでも史上初めての珍事だった。

 

 

ナッツのおもな補強は?

 

【投手】

ウィル・ハリス投手(FA)

 

【野手】

スターリンカストロ内野手(FA)

エリック・テイムズ内野手(FA)

 

 

ナッツの攻撃力

 

アンソニー・レンドンがフリーエージェント(FA)でチームを離れたが、優勝メンバーの流出は少なく、投攻守の主力クラスは引き留め工作に成功している。ただ、主砲のレンドンの戦力的な損失は大きい。

 

MLBプロスペクトランキングで全体25位の22歳カーター・キーブームが後釜として期待されているが、メジャーでは11試合43打席しか経験がなく不安定要素として残ることからベテランのアズドルバル・カブレラが三塁へまわり、空いた二塁へはFAでスターリンカストロをFAで獲得した。この布陣でレンドン放出のマイナスを埋めたいところだ。

 

さらに、衰えを見せ始めた一塁手のライアン・ジマーマンの代わりとして左のエリック・テイムズを追加している。外野手の布陣はワールドシリーズ優勝時と変わらない。

 

【予想されるラインナップ】

 

◆オーダー

1.(遊)トレイ・ターナー

2.(右)アダム・イートン

3.(二)スターリンカストロ 右

4.(左)フアン・ソト 左

5.(指)ハウィー・ケンドリック

6.(一)エリック・テームズ

7.(捕)カート・スズキ/ヤン・ゴームス

8.(三)カーター・キーブーム

9.(中)ビクトル・ロブレス

1 SS T・ターナー 右

2 RF A・イートン 左

3 2B S・カストロ 右

4 LF J・ソト 左

5 1B E・テイムズ 左

6 3B A・カブレラ 左右 

7 CF V・ロブレス 右

8 C Y・ゴームズ 右

9 ナ・リーグのため投手

 

 

捕手はカート・スズキ、一塁はベテラン16年目のジマーマンが控え。三塁は16年のドラフト1位であるカーター・キーブームを育てながら内外野のユーティリティでもあるカブレラが状況に応じて三塁や二塁をフォローすることも考えられる。

 

昨年のベースボール・プロスペクタスの「PECOTA」システムによる地区の順位予想と勝敗数予想(162試合)では、1位予想のナショナルズから4位予想のブレーブスまで4ゲーム差という混戦予想だった。

 

結果はブレーブスが優勝、2位ナショナルズ、3位メッツ、4位フィリーズ、5位マーリンズだった。

 

今季は3チームによる覇権争いを予想(下記)していたが、フィリーズを含めてどこが優勝してもおかしくない。個人的には着実な補強が目立ったブレーブスとジラルディ監督のフィリーズも脅威で。そこにナッツが加わるとみたい。

 

メッツはエースのシンダーガード投手がトミー・ジョン手術のため離脱しており優勝はないとみたい。ただ、通常にシーズンとは違い新型コロナウイルスの感染拡大の影響で短期決戦のため更なる激戦が予想される。

 

【東部地区】PECOTA予想

 

1位 メッツ(88勝74敗)

2位 ナショナルズ(87勝75敗)

3位 ブレーブス(83勝79敗)

4位 フィリーズ(77勝85敗)

5位 マーリンズ(71勝91敗)

 

 

 

次回はナッツの投手力にスポットをあてて紹介したい。