7月1日から3週間のトレーニングを経て7月後半に開幕か?
新型コロナウイルスのパンデミックで開幕が延期となっているメジャーリーグだが、年俸の取り扱いを巡ってオーナー側(MLB)と選手会側(MLBPA)の労使交渉が難航している状況はここでも伝えていたが、22日(日本時間23日)には、午後から38人のプレーヤー(MLBPAの8人の小委員会幹部と各チームの個々の労働組合代表)による採決を行い33票対5票で60試合制による開幕案を否決した。
それでもESPNはコミッショナーの裁量により「50~60試合」になると報じており、否決という結果を受け、プレイオフ枠の拡大(10チームから16チーム)やナ・リーグでのDH制採用などは“廃案”になったと伝えている。
Source confirms: Union’s executive board votes down MLB’s proposal, 33-5. First: @JeffPassan and @JesseRogersESPN.
— Ken Rosenthal (@Ken_Rosenthal) June 22, 2020
選手会が否決したことで、今後はMLBのマンフレッド・コミッショナーの権限により、50~60試合前後でシーズンが強行開催される可能性が高まった。これは1878年のナ・リーグ以来の短いシーズンになるが、60試合の場合、選手は年俸の37%を受け取ることになる。
AP通信によれば、シーズン開幕への動きを進めるために、側は選手会に対し、23日の午後5時(東部時間=日本時間24日午前6時)までにキャンプ地への集合が可能かどうか、さらにリーグが設定した健康と安全マニュアルに同意するかどうかの返答を求めている。この2つをクリアできれば、メジャーリーグの2020年シーズンは7月下旬に開幕を迎えることになりそうだ。
結局、交渉が長引けば残り日程が少なくなり試合数は激減。選手が受け取るサラリーはさらに少なくなる。それでも否決した背景には、シーズンが開幕しても2021年12月1日で失効する労使協約(CBA)の締結に向けてMLBPA側が恩を売って協議を優位に進めたいという意図が見えてくる。
▽Information source