MLB メジャーリーグ物語

海を渡ってMLBで活躍する日本人メジャーリーガーたち

CBAを巡る労使交渉は難航中!?

フロリダ州オーランドで開催されていたオーナー会議での意向を受けてメジャーリーグ機構(MLB)のロブ・マンフレッド・コミッショナーが10日(日本時間11日)、現地で会見を行った。

 

 

会見では、次回(日本時間13日)の労使交渉の場でMLB側が「プロセスを前進させるための努力として誠意ある提案を行うつもり」であることを明言した。

 

 

MLBCBA情報

 

長期化している新CBAを巡る労使交渉だが、結論から言えば、オーナー側が折れて開幕戦だけは遅れないように新CBAを一日も早く締結させる方向で進むようだ。

 

 

 

 

メジャーリーグ選手会(MLBPA)のカウンターオファーを無視して数分で席を立つなど強気の態度を見せていたMLB側だったが、FNCS(連邦調停局)の仲介案もMLBPAに一蹴されて大きく歩み寄りを見せるようだ。

 

 

最低保証年俸やタンキングの問題など経済面での開きはあるものの結局のところオーナーたちは、MLBPAのストライキ突入による公式戦の減収減益、イメージダウン(ファン離れの加速)を恐れて折れたようなイメージだ。

 

 

たとえが正しいかどうかは別にして、最悪の場合、MLBPA側は「開幕戦」を人質にとってオーナーたちの譲歩を引き出す戦術(交渉)に出るだろう。

 

 

そうなればビジネスとして収益をアップさせたいオーナー側や株主にとっては、ストライキによる試合数減で、大幅な減収になる。これだけは避けたいだろう。

 

 

注目ポイントは最低保証年俸の引き上げ

 

現地時間2月12日(日本時間2月13日)の交渉再開に期待したいが、これまで流れている情報では、両リーグのユニバーサルDH制は両者で大筋合意。今季から導入されるようだ。ただ、これは大方の予想どおりで、今回対立している根本の問題ではない。

 

 

他にはクオリファイング・オファーを拒否したFA選手に課せられるドラフト指名権の譲渡する制度を廃止するようだ。タンキングの防止策に対してはウェーバー制を一部で抽選制に改制する。

 

 

これも直接的な賃上げ交渉ではないので今回の交渉の中では重要度は低いと見たほうが良い。

 

 

注目は経済面での新たな提案だろう。具体的には、最低保証年俸の引き上げ。現行の57万500ドルから選手会は77万5000ドルを要求している。

 

 

これも一気に20万ドルアップはきついだろうから、徐々に上げていく対案が予想される。

 

 

MLB側は、若手など全選手の年俸が旧労使協定に比べてアップするように新しい経済構造を提案しているということだが、MLBPAが主張している収益分配とぜいたく税に関する上限の引き上げは、今後詰めていく必要がある。

 

 

MLBネットワーク」のジョン・ヘイマン記者によると「機構側が主要な経済問題に関する新たな提案を行う見込み」であることを伝えている。

 

 

 

 

次の交渉で機構側がどんな提案を出してくるのか、注目したい。いずれにせよ、スプリングトレーニングの開始は1週間~2週間ほど遅れるかもしれない。