MLB メジャーリーグ物語

海を渡ってMLBで活躍する日本人メジャーリーガーたち

田中とダルビッシュ 歴史に残る 「6・23ニューヨークの熱投」

 

 

MLB2019

 

 

歴史に残る日本人投手対決、「6・23ニューヨークの熱投」

 

 

田中将大菊池雄星が8月27日(日本時間28日)に対決した。 この二人はNPBでともにパ・リーグの所属だったが、両リーグを通じて初めての対戦になった。年齢は田中が2歳年上。学年的には3学年の開きがある。

 

日本のメジャーファン必見の一戦だが、田中の今季は9勝7敗で勝てばメジャーで6年連続の2ケタ勝利になる。これはメジャー123勝の野茂英雄も達成していなかった記録らしい。

 

日本人の先発投手対決は過去15試合で、これが16試合目。田中は日本人投手対決には強い。

 

これまで3戦して2勝している。岩隈久志と2度対決。ダルビッシュ有とは2017年6月23日(同24日)に対戦。両者無失点の投手戦だった。

 

今回は2017年6月23日の田中将大ダルビッシュ有の二人の日本人投手が力投した試合を紹介したい。

 

 

「6・23ニューヨークの熱投」

 

この田中とダルビッシュが先発した一戦は、全米のスポーツメディアが、ヘッドラインで伝える歴史に残る日本人投手の投げ合いだった。今日はその試合を振り返りたい。

 

 

 

 

ニューヨークのヤンキースタジアムを舞台にしたMLBでは初の日本人エース対決は、全米中継された注目の一戦だったが、ヤンキース田中将大が8回を100球、被安打3、無失点、9奪三振

 

一方のレンジャーズのダルビッシュ有も7回を88球、被安打2、無失点、10奪三振という圧巻の投手戦を演じた。

 

 

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メジャーリーグ公式サイト「MLB.com」は、「ユウとタナカの投げ合いのあと、トレイエスヤンキースに勝利をもたらした」というタイトルで報じた。

 

ニューヨークタイムズ紙は、「日本でダルビッシュと田中が投げ合った時のような太鼓の応援はなかったが、ホームの観客は田中を大声で応援してサポートした。八回が終わってダグアウトに入るときにはスタンディングオベーションが起こった」とエースの快投を伝えた。

 

ダルビッシュの地元、テキサスのラジオ局のWFAAのホームページは、「ダルビッシュは彼の正確な速球でコーナーをつき、スライダーを自由に操った。それはまるで元気な魚のように方向を変えた。日本の2人の右腕は剣の戦いをしているかのようだった」と表現した。

 

ダラスニュースは、ダルビッシュの88球という今季2番目に少ない投球数に注目、「ダルビッシュは三頭筋のハリで降板したが、(次の登板を)回避すことはなさそうだ」という見出しで、この部分をクローズアップして伝えた。

 

メジャーリーグで日本人先発投手が対戦したのは15回目。ダルビッシュと田中は日本で4回対戦し、2011年7月20日以来で、ダルビッシュがこれまで2勝1敗、田中が1勝3敗だった。

 

試合は両先発が降板した9回に両軍が1点ずつを加えて延長戦に突入。延長10回、この試合で何度も好守備を見せていたヤンキースのトレイエス三塁手が2死一、三塁からセンターへタイムリーを放ち、2対1のサヨナラで歴史的一戦の幕を引いた。

 

ア・リーグ1位と2位の強力打線を相手に試合を支配した両エースの対戦は、全米メディアが称賛する熱投伝説をつくった。