このブログでも10月21日の記事で紹介したが、ヤンキースの今オフの優先事項は先発ローテーションの強化だ。
MLB移籍情報
メジャーリーグのGM会議は11月6日(日本時間7日)、カリフォルニア州カールスバッドで始まったが、ヤンキースの補強選手として今オフの注目選手ブライス・ハーパーとマニー・マチャドではなくダイヤモンドバックスからフリーエージェント(FA)のパトリック・コービンの名前が挙がっている。
メジャー6年目の29歳左腕は、2013年以来2度目の200投球回を達成。しかも防御率3.15、246奪三振、WHIP1.05はいずれも自己ベストを大幅に更新。
14年のトミー・ジョン手術から完全復活を遂げ、13年に続いて2度目となるオールスター・ゲームにも選出された。
MLBネットワークの名物記者ジョン・ヘイマン氏は、コービンが、同じくFAとなるJ.A.ハップやCC.サバシアと同様に左腕であることや、彼らよりも若い29歳ということ、データ的にはナ・リーグ3位の246奪三振やスライダーの使い方が改善されている点に言及している。
コービン本人は、ニューヨーク州シラキュース出身で、子供の頃からヤンキースファン。当然、家族もヤンキースファンだという。
コービンに対してダイヤモンドバックスは、今季1790万ドルに設定されているクオリファイングオファー(QO)を提示した。しかし、QO拒否選手を獲得した場合に課せられる犠牲を考えても彼を獲りに行く可能性があるという。
ヤンキースの先発ローテは、左投手の補強がマスト。田中将大、ルイス・セベリーノは右腕で、先日、38歳のCC.サバシアと200万ドルダウンの800万ドルで契約したが、少なくともあと2人は計算できる先発投手が欲しい。
来季がFA前の最終年となるソニー・グレイは、期待されたほどでもなくトレード放出の可能性が高く、右腕ランス・リンもFAになる。
トミー・ジョン手術を受けた若手のジョーダン・モンゴメリー、3Aのユスタス・シェフィールドらは開幕からめどが立たない。200イニングを投げたコービンの左腕がたくましく感じるのは当然かもしれない。
体力の峠を越えたサバシアやハップよりは、これから脂の乗って来るパトリック・コービンをリストに入れることは十分に考えられる。
コービンとの契約は他球団との争奪戦になる可能性が高く、契約がまとまらなかった場合は、埼玉西武ライオンズからポスティング制度でメジャー移籍を表明する予定の27歳左腕・菊池雄星をリストアップする可能性もある。
また、インディアンスがエース右腕のコリー・クルーバーやカルロス・カラスコに対するトレードのオファーを受け付ける方針を明らかにしており、ヤンキースがこれらの投手の獲得に動く可能性もあるという。