7月末のウェーバー公示なしのトレード期限(non-waiver trade deadline)を前に移籍市場が慌ただしくなってきた。
フラッグディール・トレード情報
ア・リーグ中部地区で今季も首位を走るテリー・フランコーナ監督率いるクリーブランド・インディアンスが、先日のオールスターゲームでも投げたサンディエゴ・パドレスの守護神ブラッド・ハンドを獲得した。
このトレードは、インディアンスがプロスペクト捕手のフランシスコ・メヒアを放出。一方、パドレスは、左腕ブラッド・ハンドと新人右腕アダム・シンバーを差し出すトレードになった。
28歳のブラッド・ハンドは、MLB公式サイトの評価では、2年連続でオールスター・ゲームに選出されているメジャーを代表するリリーフ左腕。今季の成績は、41試合で44回1/3を投げ、2勝4敗24セーブ、防御率3.05、65奪三振をマーク。クローザーとセットアッパーをこなしている。
オプションを含めると2021年までコントロールでき、脂の乗りきった時期でもあり、ブルペンの中軸とし期待できる。
アダム・シンバーは、西武から移籍した牧田和久のライバルとして注目されたアンダーハンドの27歳右腕。メジャー1年目の今季は、ここまで42試合に登板して48回1/3を投げ、3勝5敗、防御率3.17、51奪三振で、セットアッパーという大事なポジションをこなしている。2023年まで契約をコントロールできる。
インディアンスが放出したメヒアは、MLB公式サイトのプロスペクト・ランキングで全体11位、BPで同5位、BAで同20位にランクインしている22歳。すでにトリプルAまで昇格しており、1試合だがメジャーデビューも飾っている。
インディアンスは、先発陣が防御率3.46でMLB30球団中3位とトップクラスだが、ブルペン陣は29位と苦戦。ブルペンの軸であるアンドリュー・ミラー(5月26日からDL)とコディ・アレンの2人が、ともに今季終了後にFAとなる。
ワールドシリーズ制覇を目指すトライブにとって、ブルペン陣のテコ入れは緊急課題だった。