藤川球児、今季初登板は1回無失点
阪神時代の登場曲が流れたが?という記者の質問に「知らなかった。照れくさいですよ。」と藤川は答えています。
今季初登板、34歳のベテランがメジャーのマウンドに帰ってきました。3-6という負けている場面での起用でしたが、ロイヤルズの3人の打者を相手に、ブテラをファーストフライ、ダイソンにはセンターライナー、最後はエスコバルをライトのライン際への凡フライに仕留めました。
全部の映像を見たわけではありませんが、3人ともフライアウトというのは、藤川のスピンの効いた4シームが戻りつつある証拠ではないでしょうか。
開幕前の3月31日に右足付け根の故障でDL入り、その部分は問題ないようですね。
それよりも、気になるのは手術した右ひじです。全部で9球。最速146キロという報道ですが、2013年6月に受けた右肘靱帯(じんたい)の修復手術では、術後、移植した部分が体の一部になるのに2年はかかる例が多いので、そろそろ馴染んできたという感覚なのでしょう。
手術で球速がアップしたという例も有りますが、そのほとんどが25歳ぐらいまでの例で、30歳を越えると平均速度は1~2マイルは落ちて当たり前なので、見ているこちら側もかつてのような“火の玉”剛速球という幻影を抱かないように見ています。
上原のような正確なコントロールという“持ち味”もベンチから見ると安心材料です。リズム感があって見ていても気持ちいい。藤川がメジャーで生き残るには、球速表示より初球の入り方やストライク率などに注目したい。
みんなレッズのチャップマンのように100マイルオーバーは出せない。あのマーリンズのクローザー、シーシェクのように満塁策から押し出しなんて洒落になりません。四球連発のリリーバーなんて起用できませんからね。
当たり前のことですが、34歳藤川球児、頭の中の「変革」は出来ていると信じたいですね。
メジャー3年目の藤川は今季、1年契約でレンジャーズ入り。3月31日のオープン戦で不調を訴え、開幕をDLで迎えました。2Aの1試合を含むリハビリ登板は11試合で、計10回1/3を投げ、防御率4・35でした。
昨季まで所属したカブスでの通算は27試合で1勝1敗2セーブ、防御率5・04。