本来なら鈴木誠也の移籍先を紹介している時期だったかもしれないが、ご存じのようにメジャーリーグはロックアウトの影響でマイナーリーグの話題しか流れてこない静かな年末だ。
各チームの外野手状況①
各球団の「2021-22年オフシーズンの展望」シリーズは、もう少しあとになりそうで、各球団の補強状況よりポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指している広島の鈴木誠也がどの球団を決めるのか?
そちらの方が気になるので各球団の外野手状況をみていきたい。
鈴木にプレゼンテーションした球団名も明かされていないが、10球団以上はあるとの報道だ。ここでは逆にどの球団がフィットするのかを見ていきたい。
これまで流れていた複数の予測によると提示金額は5年6000万ドルから7000万ドル(年平均で1200万ドルから1400万ドル)で、例えば、この契約に6年目は球団オプションの3000万ドルを付けて総額6年1億ドル規模に膨らます球団もあるかもしれない。
レッドソックス
レッドソックスの外野陣
レッドソックスは、ハンター・レンフロー外野手(今季31本塁打、OPS.816)をブリュワーズにトレードし、左打ちのジャッキー・ブラッドリーJr.外野手らを獲得した。
ブラッドリーJr.は今季打率.163、本塁打6、OPS.497と極度の不振だったが、フェンウェイパークの複雑な右中間を知る好守の中堅手でセンターラインを固めるために呼び戻された。2022年の年俸は950万ドル。
左翼は若手のアレックス・ベルドゥーゴ。昨年2月にムーキー・ベッツ、デービッド・プライスとの大型トレードでドジャースから交換要員の一人として移籍した。
今季は外野のレギュラーとして146試合に出場。キャリアで初の規定打席にも達し、打率.286、本塁打13、OPS.778、rWAR2.2だった。
メジャーリーグ・サービスタイム(MLS)3.078でコスパを考えると十分に満足できる1年だった。右翼は24試合しかなく左翼90試合、中堅でも42試合に出場している。鈴木が加入すれば来季は正左翼手だろう。
外野手が補強ポイント
レッドソックスの右翼は、カイル・シャワーバーがFAで、空いている。候補としてはジャレン・デュラン(MLS0.068)、ロブ・レフシュナイダー(MLS3.091)らで、ほかにもいるが実績のないマイナー選手が多い。
内野手には前半不振だったが、25本塁打、OPS.792のボビー・ダルベック一塁手や主軸打者に成長したラファエル・ディバース三塁手(38本塁打、OPS.890)。
マイナーには東京五輪にも出場した左打者で若手有望株のトリストン・カサス(2018年のドラフト1巡)らがいるが、外野手は人材が少ないのが現状。
ルール5ドラフトでも7名の外野手を指名したが、シングルA程度の選手が多い。
こうして見てみるとレッドソックスは外野手が補強ポイントであることは間違いない。