夏のトレード・デッドラインが過ぎてメディアによっては、この夏の「勝ち組」や「負け組」みたいな評価をしているものもあるが、シーズンが終わるまでそれは分からないだろう。いや、答えはもっと先かもしれない。
移籍後にチームにインパクトを与えるような活躍をする選手もいれば、期待外れに終わるパターンもある。有名選手との交換で移籍してきたプロスペクトたちが、数年後に花を咲かせる場合もあるからだ。
フラッグディール・トレード情報
最終日に30件近いトレード移籍が成立したMLB2022年シーズンのフラッグディール・トレード情報を気になるチームに絞って紹介していきたい。
サンディエゴ・パドレス
パドレスの場合は、現在まで地区優勝5回、リーグ優勝2回を果たすが、ワールドシリーズ優勝はない。
今季はここまで地区首位のドジャースと12.5ゲーム差の2位。地区優勝の確率は低いがワイルドカードでのプレーオフ進出は圏内に入っている。
A.J.プレラーGMも今季が契約最終年で勝負をかけた補強に出たように感じた。
昨年のように勝負どころのシーズン終盤でも浮足立たないようにシーズン前には統率力のあるベテラン監督を引き抜き、戦力的には、あの最強ドジャース軍団を敵に回してもリーグのチャンピオンシップ(NLCS)ぐらいまでは期待できそうなラインナップになってきた。
昨年の9月のようなことがなければ10月を戦う可能性は高いということで、今季と来季以降も楽しみな戦力だ。勝つことで自信をつけて欲しい。
ソト、ベルの大型トレード、ホズマー放出
フアン・ソト⇔ナショナルズ
ジョシュ・ベル⇔ナショナルズ
この大型トレードでは、ソトとベルの対価としてエリック・ホズマーをリストアップしていたが、ホズマーがナショナルズ行きを拒否。
自身の契約にある「トレード拒否権」を行使したものだが、そのホズマーはレッドソックスのマイナー左腕ジェイ・グルームと交換で結局放出された。
ホズマーはロイヤルズ時代に中心選手として輝いたが、パドレスに移籍後は契約に見合う成績ではなく、とくに昨年の前半は悪すぎた。ホズマーの代わりにルーク・ボイトが放出された。
ユーティリティも補強
パドレスはほかにビクトル・アコスタ(マイナー遊撃手)を放出してレッズからブランドン・ドルーリーを獲得した。ドルーリーは内外野を守った経験のあるユーティリティ。今季はここまでキャリアハイの21本塁打と好調。
ブランドン・ドルーリー⇔レッズ
ドルーリーは内外野を守れるユーティリティ。今季はここまでキャリアハイの21本塁打と好調だ。優勝するにはこうした選手も必要だ。
ソト、ベル、ドルーリーはすでにパドレスのユニフォームを着て出場している。
ブルペンには最強クローザーが!
ジョシュ・ヘイダー⇔ブリュワーズ
このブログでも以前に紹介したが、ブリュワーズとのトレードでクローザー、ジョシュ・ヘイダーを獲得したのはサプライズだった。
このトレードでは、テイラー・ロジャース(救援左腕)、ディネルソン・ラメット(先発右腕)、エステウリー・ルイーズ(外野手)、ロバート・ガッサー(マイナー左腕)の4選手を差し出した。
あとは、タティスJr.遊撃手の復帰を待つばかりだが、彼は故障が多いのが難点だ。ファンに怒られるかもしれないが、これだけは言いたい。