MLB メジャーリーグ物語

海を渡ってMLBで活躍する日本人メジャーリーガーたち

機構側と選手会が合意した新協定の主な内容②

 

すでに速報でお伝えしたが、メジャーリーグ機構(MLB)とメジャーリーグ選手会(MLBPA)による労使交渉が合意。新しい包括的労使協定(CBA)は2022年から2026年まで5年間有効になる。

 

 

 

MLB包括的労使協定

 

メジャーリーグ公式サイトのマーク・フェインサンドが紹介している新CBAの合意項目を簡単に紹介している。今回はその第2弾。

 

ドラフト上位指名権の抽選制度

 

NBAなどが導入しているドラフトロッタリー制にちかい制度。

 

完全ではないが、これまでの勝利を目指すことなく故意に下位を狙う「タンキング」予防策で考えられた制度。これで多少は翌年のドラフト上位指名権を狙うことが難しくなった。

 

 

ポストシーズンに出場しなかった18球団が対象となり、全体1位から6位までの指名権を抽選で決定。抽選オッズは勝率の逆順に設定される(勝率ワースト3球団の当選確率は16.5%)。

 

ただし、収益分配金を受け取る側の球団(簡潔に言えばスモールマーケット球団)は3年連続で抽選に参加することはできず、収益分配金を支払う側の球団(簡潔に言えばビッグマーケット球団)は2年連続で抽選に参加することはできない。

 

 

ルール変更

 

昨日紹介した金銭問題より、このルール関係のほうが、個人的には一番興味がある。

 

まず、2023年から現役選手4名、メジャーリーグ機構によって任命される6名、審判員1名による「ルール委員会」が設立される。この委員会はメジャーリーグ選手会にルール変更を通達してから45日以内に実施する権限を持つ。

 

 

ピッチクロック導入(投球時間制限)

 

以前にESPNが伝えていたが、無走者の場面では14秒、走者ありでは19秒。NFLなど時間制限のあるスポーツ競技では導入している。NFLではスナップしてプレーを25秒以内にスタートしなければペナルティー(5ヤード罰退)が科せられる。

 

昨季、9回で終了した試合は平均3時間10分で10年前から20分増えた。マイナーリーグで試験を重ねた結果、20分短縮したという。罰則はボールカウントが増える。

 

ただし、試合時間を短縮したいのであれば、ストライクゾーンを広くするほうが有効的だ。広いストライクゾーンなら追い込まれたくない打者の早打ちにつながる。

 

攻守交替をもっとスピーディーに行うように時間制限(チームに罰金)を設ければ、試合時間の短縮に直結するはずだ。高いCM料や放映権料を選手たちも理解する必要がある。

 

ベースサイズ拡大⇒約38センチが約46センチになる。

 

打者が駆け抜ける一塁ベースでは、逸れた送球を取る野手との衝突リスクが多少は緩和されるかもしれないが、ソフトボールのように一塁ベースを2つ置くという対応もありで、一塁ベースだけ大きくして塁間は今までの方がいいかもしれない(小声)

 

 

ホームベースも大きくすればストライキゾーンも広がり投手には有利。四球も減り、その分試合時間の短縮にもつながる。

 

 

守備シフト制限

 

二塁ベースを中心に、両サイドに内野手2人の形が採用される見込みだ。これでサードが2塁ベース右に位置して1~2塁間に3人の内野手が守る極端なシフトが減る。ピッチロックといい打者には有利、投手には不利。

 

上原浩治が何かの記事で書いていたが、それならば「飛ばないボール」などの採用も必要だろう。それと個人的には、滑らない「日本製」のボールを提案したい。MLB機構の傘下に入っている企業「ローリング社」の品質向上に期待したい。

 

他には、ストライク判定の自動化はテスト段階だが、マイナーでは四球が増えたというデータもあり、試合時間の短縮化にはつながらない。

 

 

 

 

 

 

 

 

▽記事参考/引用

 

https://www.mlb.com/news/mlb-mlbpa-agree-to-cba