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全体1位の若手有望株ボビー・ウィットJr.(ロイヤルズ)も開幕ロースターに決定

 

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ボビー・ウィットJr.(ロイヤルズ)も開幕ロースターに決定

 

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メジャーリーグ公式サイトのプロスペクトランキング「MLBパイプライン」で今季の開幕前に1位にランキングされているロイヤルズのボビー・ウィットJr.が開幕ロースター入りを決めたようだ。

 

ロイヤルズの球団公式ツイッターで、そのことを告げる様子が紹介され、本人も喜びの返信をツイートしている。

 

 

 

21歳のボビー・ウィットJr.はロイヤルズの2019年ドラフト1巡目(全体2位)指名でプロ入り。昨年の「MLBパイプライン」のプロスペクト・ランキングでは全体3位にランクインしていた。

 

昨季はマイナー2A級で61試合、3A級で62試合、計123試合に出場して打率.290、33本塁打33、打点97、盗塁29、OPS.936というハイレベルのスタッツをマーク。

 

この春のオープン戦次第では昇格も近いと話題になっていた選手だ。

 

 

この春は10試合で打率.407、本塁打2、打点7と絶好調。本来は遊撃手だが、ロイヤルズでは三塁手で起用される見込みだ。開幕スタメンで起用されるかもしれない。

 

父のボビーは、1985年ドラフト1巡目(全体3位)でレンジャーズに入団した通算142勝の右腕。

 

オフには有名なAPECでトレーニン

 

オフにはロイヤルズと同じカンザスシティフランチャイズNFLカンザスシティ・チーフスのQBパトリック・マホームズと同じスポーツ施設「APEC」(アスリート・パフォーマンス・エンハンスメント・センター)でマホームズと同じトレーナーのサポートも受けているという。

 

この施設ではほかにもメジャーリーガーを含む約30人がトレーニングしている。

 

開幕ロースター入りが続々決定

 

MLB公式サイトによると過去2シーズンで100位内の選手が開幕ロースターに登録されたのは僅か2名だった。

 

今季は全体3位のフリオ・ロドリゲス(マリナーズ)と同4位のスペンサー・トーケルソン(タイガース)など、プロスペクト・ランキングで100位内のプロスペクト約10名ほどが開幕ロースターを勝ち取っている。

 

背景には新協定が影響

これには新CBA(包括的労使協定)によるところが大きい。これまでは年俸調停権やFA権の取得を遅らせるためにMLSメジャーリーグ・サービスタイム)を操作し、プロスペクトたちのメジャー昇格を意図的に遅らせる球団が多かった。

 

ところが新協定の締結でそれができなくなった。

 

新CBAでは

①新人王投票で2位以内に入れば1年分のサービスタイムが保証。

②新人王投票3位以内またはMVP投票とサイ・ヤング賞投票で5位以内に入ればドラフト指名権が与えられる。

 

だから、これまでのように意図的にデビューを遅らせて調停権やFAを遅らせるという球団側の姑息な手法が無意味になった。

 

それどころかプロストペクトをデビューさせて活躍してくれれば「ドラフト指名権」まで付いてくるというご褒美が与えられるというメリットまである。

 

ということで補強に資金を掛けられないスモール・バジェット(低予算)の球団には、下手にMLSを操作するより早くロースター入りさせた方が、得をする場合もある。

 

プロスペクトたちにとっては新CBAで開幕から出場できるチャンスが生まれた。

 

選手会が長い交渉の末に勝ち取った恩恵を受けて今季の新人たちにがどんな活躍をするのか大いに注目だろう。