MLB メジャーリーグ物語

海を渡ってMLBで活躍する日本人メジャーリーガーたち

開幕延期のメジャーリーグ ファンは置き去り

すでに紹介したようにメジャーリーグは開幕から2カード分(計91試合?)がキャンセルされ早くても現地時間4月7日(同4月8日)が開幕日になったが、これもどうなることやら・・・。

 

 

SAVE BASEBALL

 

その経緯をいつも参考にさせていただいてるMN sportsさんがどこよりも分かりやすく解説されているので、参考にしていただきたい。併せてチャンネル登録をお勧めする。

 

 

 

MLB選手会が求めるものは何か

 

MLB選手会の8人からなる代表委員の1人でもあるマックス・シャーザーは、かつて『The Athletic』にこう語っていた。

 

「CBA(包括的労使協定)が競争の問題と若い選手の報酬を完全に解決しようとしない限り、私はそれに署名しない」

 

ここでいう競争の問題とは、タンキング(Tanking)という問題だ(スポーツで使われる場合、試合で本気を出さなかったり、途中で勝負を投げだしたり、諦めたりすることを意味する)。

 

一部のチームがレギュラーシーズンを本気で勝とうとしていない。そして、それは誰が責められるべきなのだろうか。チームの主力選手を手放すことで、チームは年俸支出を削減できるだけではなく、リーグ最低保証年俸の選手たちを使って100敗シーズンを作り翌年のドラフトで高い指名順位を手に入れる。

 

負けることを容認するということは、まだチームに貢献できる力を持ったベテラン選手たちの居場所も少なくなる。

 

あなたも考えて欲しい、162試合のシーズンでたったの70勝することだけを目標にするなら、年俸6500万ドル(約7億円)のフリーエージェント選手を雇うより、57万ドル(約6千万円)のルーキー選手を使う方がコストは抑えられる。

 

そういう経営者にとっては選手は人件費ではない、たんなる消耗品というコスト扱いなのだ。

 

だからこそ、選手たちはタンキングを歓迎しない。勝利を争うスポーツである以上、みんな勝つためにプレーする。そういう必死の姿がファンの心を打つ。昨年の大谷翔平がそうだった。負けても電卓をたたいて喜ぶ経営者がいたら腹が立つ。

 

若い選手たちの報酬に関しては、現状ではほとんどの選手は3年目のシーズンが終了するまで年俸調停の資格を得られない。フリーエージェント(FA)の資格を得るには在籍6シーズンが条件となる。

 

チームは基本的に最初の3年間は完全に選手を支配下におくことができる。「スーパー2」という制度もあるが、その対象選手の割合を拡大することを選手会は最終的に取り下げた。

 

もっとも簡単な解決策は年俸調停とFA資格を得るまでのサービスタイムを短くすることであるが、オーナーたちはそれを歓迎しない。コストがアップするからだ。

 

他にもある。MLB選手会は総年俸額に上限を定める「サラリーキャップ」を反対しているが、ペイロールの上限ラインを超えた場合の「ぜいたく税」もここ5~6年の増収に見合っただけの上昇を望んでいる。

 

メジャー在籍期間を操作することに関しても選手たちにとっては「姑息な」手段で、これをやらせないシステムを導入する必要がある。

 

オーナーたちが選手に支払う年俸を安く抑えたいと思っているのは、当然だろう。ただ、放映権料などの巨額が入ってきた分を選手に還元していないと選手会は考えている。

 

デビューを遅らせるなど、制度の裏をかいて「姑息な」操作を行えば選手たちが反発するのも分かる気がする。

 

そもそも43日間も選手会と話し合いのテーブルにつこうともせず突き放しておいて、こうなった事態の責任はどう考えてもメジャーリーグ機構にある。

 

こうなった以上、シーズン50試合でもいい。NPBも楽しみ。台湾リーグも6球団になった。とりあえず秋になればNFLが開幕する。八村を応援もできるし、松山英樹も注目だ。MLBを観なくてもスポーツ観戦はいくらでもできる。