ニューヨーク・メッツの新ゼネラルマネージャー(GM)がようやく決まった。
MLB 球団人事
11月18日(日本時間19日)、メッツが前エンゼルスGMのビリー・エプラー氏を新GMに迎えた。 契約期間は4年。
Welcome to the #Mets, Billy Eppler!https://t.co/TP5tIaRT1J
— New York Mets (@Mets) November 19, 2021
メッツのGMはエプラー氏で16人目だが、オーナーがスティーブ・コーエン氏に代わってからは初めての就任になる。
エプラー氏は46歳。コネチカット大学卒業後、スポーツ関係としては、インターンとしてNFLのワシントン・レッドスキンズへの勤務を経て2000年にはコロラド・ロッキーズのパートタイムスカウトに就任。2004年から2015年までヤンキースのスカウトやブライアン・キャッシュマンの右腕としてGM補佐を務めた。
日本のMLBファンに馴染みのあるのは2015~20年のエンゼルスGM時代だろう。あまり敏腕というイメージはないが、大谷翔平を獲得した“運”は持っているGMだ。
MLB公式サイトによるとメッツのスティーブ・コーエン・オーナーは「ビリーはメッツを前進させるための選手やフロントオフィスの人材を集められるだけの経験や人格、球界からの尊敬を持っている。ビッグマーケットの2チームで活躍したリーダーであり、私の目標である持続的な成功へとチームを導いてくれるだろう」とエプラーの加入を歓迎。その手腕に期待を寄せた。
ヤンキースでの10年以上の経験からニューヨークというビッグマーケットの経験は生きてきそうだ。
メッツは2020年オフに資産家のスティーブ・コーエン氏がチームを買収。新オーナーに代わった後、ブロディ・バンワグネンGMを解任したあとフロントオフィスに不祥事が相次いだ。
ジャレッド・ポーター前GMが下半身のスキャンダルからわずか1カ月で解任。GM補佐だったザック・スコット氏があらたにGM代理に就任したが、飲酒運転が発覚して解雇。
サンディ・アルダーソン球団社長が新GM(または編成本部長)を求め、セオ・エプスタイン、ビリー・ビーン、デービッド・スターンズといったビッグネームにアプローチを試みたが断られ、ジャイアンツのスコット・ハリスGMの引き抜きにも失敗。
さらに、ブルワーズのマット・アーノルドGM、カージナルスのマイケル・ガーシュGM、ブルージェイズのマーク・シャパイロ球団社長らのヘッドハンティングを画策中との報道もあったが、いずれも失敗し、難航していた。
エプラー新GMは「一生に1度の機会を与えてくれたスティーブとサンディ・アルダーソン球団社長に感謝している。我々にはやるべきことがたくさんある。常勝チームを作るという目標に向けて、計画的に取り組んでいきたい」とコメントしている。