アスレチックスは現地時間18日、ビリー・ビーン野球部門上級副社長がオーナーを補佐する立場のシニア・アドバイザーに就任すると発表した。
MLB球団人事
ビーン氏はチームから距離を置くような退団ではないで、今後はジョン・フィッシャー・オーナーと緊密に連携しながら戦略的な意思決定に関わっていくという。
The Oakland A’s have announced Executive Vice President of Baseball Operations Billy Beane will assume a new role as Senior Advisor to the Managing Partner. pic.twitter.com/F0kdOOEEll
— Oakland A's (@Athletics) November 18, 2022
ビーン氏は60歳。現役引退後、1990年から球団スタッフに転身しスカウトとして活動。93年にはアスレチックスのゼネラルマネージャー(GM)のアシスタントを務め、97年10月にはアルダーソンGMの後任としてGMに就任。
1995年に前オーナーの死去によりアスレチックスの財政状況は大きく変わったが、セイバーメトリクスを駆使し、無駄な要素を極力省くスタイルでスモール・バジェット(低予算)のチームを強くした。
2007年シーズン終了時点までの10年間に積み上げた勝利数は、ヤンキースとレッドソックスに次ぐアメリカン・リーグ3位だった。
その結果、アスレチックスのGMを務めた18年間で、「ベースボール・アメリカ」や「スポーティング・ニュース」が選出する年間最優秀エグゼクティブをそれぞれ2度受賞した。
リーグ優勝はなかったが、ビーン氏のGM時代は地区優勝7度、ワイルドカード4度とプレーオフ常連のチームだった。
ビーン氏の知名度を一気に高めたマイケル・ルイス著『マネー・ボール』は、映画化され2011年に公開。人気俳優ブラッド・ピットがビーン氏を演じて日本でも広く知られるようになった。
新たに編成部門のトップとなるデービッド・フォーストGMは、2000年からアスレチックスに加入し、GM補佐で12年、GMとして8年目。この10年間でポストシーズンに6度進出している。