MLB メジャーリーグ物語

海を渡ってMLBで活躍する日本人メジャーリーガーたち

混戦のNL東部地区、ブレーブスが6連勝で首位キープ

メッツが前半戦をリードし、フィリーズが追走していたナショナル・リーグ(NL)東部地区だが、ここに来て地区4連覇を目指すアトランタ・ブレーブスが6連勝して三つ巴の混戦から頭一つ抜けだしてきた。

 

MLB2021

 

NL東部地区はメッツの失速から大混戦に

 

シーズン前にも今季最高の激戦区に予想されていたNL東部地区だが、その通りになってきたようだ。前半戦を首位で折り返したニューヨーク・メッツが失速。

 

 

メッツはオールスター以降の後半戦に14勝20敗と前半戦の貯金を使い果たし、ここへ来て5連敗で勝率5割を切る状態だ。

 

 

オフに大補強して夏のトレードデッドライン前にも先発投手でベテラン左腕のリッチ・ヒル、野手ではカブスのスター選手ハビアー・バイエズを獲得したが、エースのジェイコブ・デグロームの復帰が遅れ,、先発、ブルペンで10人の投手が今も負傷者リスト入りという厳しい状態だ。

 

 

それでもメッツは先発陣がチーム防御率でMLB6位、ブルペンが同15位と踏ん張ってるが、打撃陣がチーム打率でMLB24位、OPSも同24位と低迷。

 

 

打線強化のために補強したバイエズに至ってはメッツで10試合、打率.171、本塁打2、打点3、OPS.559と控え選手並みの数字しか残していない。

 

 

フィリーズも猛追したが、息切れ

 

フィラデルフィア・フィリーズも8月に入って8連勝で一時は地区首位に躍り出た。

 

 

フィリーズは2018年以降の大補強でオールスター遊撃手ジーン・セグラ、2013年のナ・リーグMVP外野手アンドルー・マカチェン、強打俊足の捕手J.T.リアルミュート、スーパースターのブライス・ハーパーらを次々と獲得。

 

 

最後のピースとしてかつてヤンキースを指揮したジョー・ジラルディ監督を招聘。この夏にも先発陣にレンジャーズからカイル・ギブソンを獲得。2011年以来、10年ぶりのプレーオフ進出を諦めていない。

 

 

投手力に課題が残るが、好投を続けるザック・ウィラーを軸にブレーブスを3.5ゲーム差で追いかけている。

 

 

本命ブレーブスが6連勝で首位キープ

 

そして地区3連覇中のブレーブスが現地時間8月11日に首位フィリーズに並んだ。フィリーズドジャースに連敗。その間、ブレーブスがレッズに連勝したからだ。

 

 

ブレーブスは、その後、レッズに敗れたが、次のナショナルズとのシリーズからは連勝を続けて首位を固めつつある。

 

 

しかし、リードオフマンアクーニャJr.を右膝前十字靱帯断裂で失い、主軸のマーセル・オズーナも5月後半からIL入りで出ていない。

 

 

投手陣は、復帰が期待されたマイク・ソローカが右アキレス腱を再断裂し、今季中の復帰が絶望的。オフに補強したベテラン右腕チャーリー・モートンと左腕ドリュー・スマイリーが機能しているが、投手力はリーグ7位と良くない。

 

 

そこでブレーブスは、トレードデッドラインにパイレーツのクローザー、リチャード・ロドリゲスを複数トレードで獲得してブルペンを強化したが、決定的に優位に立ったとは言い切れない。

 

 

ナショナルリーグは西部地区のジャイアンツ(勝率.645)、ドジャース(勝率.620)、パドレス(勝率.545)と勝率が高く。10月のポストシーズン進出には、ワイルドカード争いでは不利で地区優勝が絶対条件だ。

 

 

3球団の現有戦力を見るとブレーブスがこのままいくとは考えられない、シーズン終盤まで地区優勝をかけたサバイバルな戦いが続くだろう。