MLB契約情報
有原がテキサス・レンジャーズと合意
北海道日本ハムファイターズからポスティング制度を利用してメジャー移籍に挑戦している有原航平だが、レンジャーズと合意したようだ。
「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタールが自身のツイッターで伝えている。速報段階で詳細は未定だが、先ずは安心した。
Rangers in agreement with Japanese right-hander Kohei Arihara, source tells The Athletic.
— Ken Rosenthal (@Ken_Rosenthal) December 26, 2020
MLB各球団との交渉期限が日本時間12月26日午後5時(日本時間27日午前7時)に迫る中、オモテに出ている情報を総合するとパドレス、レンジャーズ、レッドソックスの3球団が入札している可能性が高かったが、その中からレンジャーズが入札したようだ。
コストカットの厳しいシーズンオフだが、有原のレンジャーズでの活躍に期待したい。
Rangers To Sign Kohei Arihara https://t.co/jl8TpqUBB6 pic.twitter.com/x95cWw4x3K
— MLB Trade Rumors (@mlbtraderumors) December 26, 2020
レンジャーズやパドレスが有原に関心
有原の代理人は巨人からポスティングを申請した菅野智之投手と同じジョエル・ウルフ氏で、先日のオンライン会見では「7、8球団が興味を示しており、それ以外からも質問が来ている」とコメントしていた。
地元紙「サンディエゴ・ユニオントリビューン」では、関係者の情報として「パドレスが日本の好投手であるコウヘイ・アリハラとの契約に合意することになるという」記事を掲載した。
ただしこの情報は、地元紙の「楽観的」な希望的観測で、「絶対的」ではなかった。
有原のセールスポイントは?
有原は、今季20試合に先発して8勝9敗、防御率3.46を記録。通算6シーズンで60勝50敗、防御率3.74という成績を残している。昨季は15勝を挙げて自身初タイトルとなる最多勝を獲得した。
平均球速148キロのスプリットも大きな武器で、最近移籍した投手では平野佳寿が右打者のフロントドアに落ちるスプリットでダイヤモンドバックス1年目に32ホールド、防御率2.44と好結果を残した。
「SportsinfoSolutionsblog」のウィル・ホーファー氏のスカウティングレポートでも有原の95マイルのフォーシームとチェンジアップ、カットボール、スライダーなどのコンビネーションを評価している。
31歳の菅野に比べて28歳と若いのも有利なポイントかもしれない。
レンジャーズではエース格になれる可能性も
新球場が完成した1年目にアメリカン・リーグでワーストとなる22勝38敗に終わったレンジャーズ。先発投手陣のスタッツは、防御率で30球団中24位と酷い状態。デプスを見るとわかるが、先発ローテーションの核になる投手がいない。
今オフには期待外れに終わったコーリー・クルーバーの来季オプションを破棄し、エース右腕のランス・リンもトレードでホワイトソックスへ放出。
19年に契約したカイル・ギブソン(12試合1勝1敗、防御率5.35)とジョーダン・ライルズ(1勝6敗、防御率7.02)の2人は不安定。ほかには26歳のデーン・ダニング、26歳のカイル・コディ、23歳左腕コルビー・アラードは実績がない。
このCクラスの先発ローテーションに有原が加わればローテーの1、2番手を争えるだろう。
これまでのレンジャーズに在籍した日本人選手
伊良部秀輝(2002年)
大塚晶則(2006〜2007年)
福盛和男(2008年)
建山義紀(2011年〜2012年)
上原浩治(2012年)
ダルビッシュ有(2012年〜2017年)
藤川球児(2015年)
有原航平(2021年~)
レンジャーズなら先発投手のコマ不足で層も薄く、日本人投手ではダルビッシュ有などが、これまで実績を残している。地域の情報も先輩のダルビッシュからも入るかもしれない。
トヨタの工場もカリフォルニアからテキサスに移転したし、日本人に対する好感度も良い土地柄だから環境的にも安心できるだろう。
ただし、大幅な減収減益でコストカットの厳しいオフだから高額の入札は期待できない。