ハッピーホリデー(クリスマス)休暇を迎えてもインパクトのある契約が成立しないメジャーリーグの20年-21年オフ。
MLBトレード情報
ナッツが強打のベルを獲得!貧打のバックスは大丈夫?
そんな中、現地24日(日本時間25日)、ナショナルズ(ナッツ)とパイレーツ(バックス)で割とインパクトのありそうな選手のトレードが成立した。ESPNのジェフ・パッサンが伝えている。
First baseman Josh Bell has been traded from the Pittsburgh Pirates to the Washington Nationals, a source tells ESPN. Two young pitchers headed back to Pittsburgh.
— Jeff Passan (@JeffPassan) December 24, 2020
1対2の複数トレード
ナショナルズはパイレーツから“JB”ことジョシュ・ベル一塁手を獲得。一方、パイレーツはプロスペクト・ランキングでチーム内3位のウィル・クロウと同6位のエディ・イーンという若手の2投手が交換要員として移籍する。
新人シーズン24本塁打というリーグ記録を持つベル
ベルは16年7月にメジャーデビュー。17年にはスイッチヒッターの新人でのシーズン24本塁打というナショナルリーグ記録をつくった。
もともと左右どちらの打席でも広角に打てるタイプで、19年には打席での足のあげ方などタイミングの取り方を変えて18年の12本から37本塁打まで本塁打数を伸ばした。パイレーツの選手としては、1999年以来となる単月3度の1試合2本塁打を放ち、1試合で左右の打席で本塁打を放ったこともある。
アレゲニー川に飛び込む場外弾を打った史上4人目の選手
語り草になっているのは19年5月8日(同9日)の試合の川に打ち込んだ「スプラッシュ弾」だ。
4️⃣7️⃣2️⃣ feet into the river. 😱 #Crushed pic.twitter.com/QlkTwYKXvm
— MLB (@MLB) May 8, 2019
パイレーツの本拠地PNCパークは右翼席後方が川になっていて、場外弾は「アレゲニー川」に飛び込むスプラッシュ弾になるが、ベルの放ったホームランは、スタットキャストによると、初速114.9マイルで角度は25度、推定飛距離は472フィートだった。2001年の開場以来、通算4本目、パイレーツでは3人目だった。
今季こそ57試合に出場して打率.226、8本塁打、22打点、OPS.669と低迷したが、昨季は143試合に出場して打率.277、37本塁打、116打点、OPS.936というキャリアハイの成績をマークしている。
コストカットが優先のパイレーツ?
ナッツは、プロスペクト2人を出しても埋めたかった一塁手を獲得できたことは大きだろう。バックスからしてみれば大幅な戦力ダウンだが、年俸調停1年目が480万ドルだったベルは、2年目、3年目の調停で大幅アップが予想されていたので、コロナ禍の中でコストカットをしたということだろう。
一塁へは、今季10本塁打のコリン・モランをDHからコンバートすることになる。
それでなくてもMLB全体で27位(本塁打数)、28位(打率)、30位(得点数)という貧打線のパイレーツが、チームの主軸だったベルを出す理由がコストカットだとしたら切実なものを感じる。