MLB2018
今季のメジャーリーグは、ナショナルリーグの各地区で大混戦の首位争いが演じられている。レギュラーシーズンは残り50試合を切り、10月のポストシーズン進出をかけて正念場の戦いが続いている。
《東部地区》
ナショナルズが16年、17年シーズンを制した東部地区だが、今季は再建途上だと考えられたブレーブスが台頭。
16年に元ブルージェイズGMのアレックス・アンソポロスが就任。17年には新球場がオープンし、新たなチーム作りの段階に入ったチームは、ロナルド・アクーニャ外野手、ダンズビー・スワンソン内野手といったプロスペクトたちが順調に成長してチームのコアプレイヤーになりつつある。
打撃部門でMLB30球団中3位のアベレージ。5位のOPS、6位の得点。先発投手が防御率でMLB6位と好調。
ブルペンが防御率でMLB15位とやや不安が残るが、この夏にオリオールズからキャリア8年で398試合に登板、防御率3.16の中堅リリーバーのブラッド・ブラックを補強。先発投手もオリオールズからケビン・ゴーズマン投手を補強している。
さらに、打撃陣ではレッズから大砲アダム・デュバルを3選手と交換で獲得、13年以来の地区優勝を目指して積極的な補強に動いた。
同じくサプライズで躍進した2位のフィリーズとは1.5ゲーム差の首位争いをこの時期でも演じている。
ナショナルズは、首位と8ゲーム差で3連覇は苦しい展開になってきた。
《中部地区》
カブスが8月に入って9勝5敗、ブルワーズが5勝8敗。ここに来てカブスが3.5ゲーム差で首位に立っている。昨年もこのパターンでカブスが抜け出した。
この両チームの対戦成績は、カブスの9勝4敗。残り6試合の直接対決は9月に組まれている。8月に8連勝した3位のカージナルスとブルワーズの直接対決が、土曜日から3連戦。この結果よっては、2位が入れ替わるかもしれない。
《西部地区》
首位ダイヤモンドバックスが、平野らのリリーフ陣が奮闘(MLB2位の防御率)。先発陣も同9位と健闘して、同27位の打線をカバーしている。
ロッキーズが1.5ゲーム差で2位。2ゲーム差でドジャースが続くが、前半戦で、カーショーやシーガーなどの主力に故障でたドジャースが出遅れたのが混戦の原因だ。ドジャースは7月にマニー・マチャドやブライアン・ドージャーを補強して二遊間を補強したが、6連覇は微妙なラインにある。
昨年1番打者として活躍したクリス・テイラーが出塁率.322で今季は不調。そのため1番が固定できず、ブライアン・ドージャー(OBP.318)やジョク・ピーダーソン(OBP.324)が1番を打っているが、長打力はあるものの起爆剤にはなっていない。
首位を走るダイヤモンドバックスとドジャースの直接対決は、ここまで4勝8敗。8月31日からの直接対決で巻き返したい。