MLB メジャーリーグ物語

海を渡ってMLBで活躍する日本人メジャーリーガーたち

前田健太に明るい兆し!キャリアハイの8回1/3、失点2の快投

ドジャースの先発ローテーション投手前田健太が10日(日本時間11日)、本拠地でのパイレーツ戦で8回1/3を2失点と今季最高のパフォーマンスを披露した。5安打、無四球、5奪三振の内容で3勝目(2敗)を飾った。

 

1回にいきなり2球目のカッターを捉えられて二塁打を許したが、キレのあるスライダーを低めに集めてチェンジアップ、カーブを織り交ぜた投球内容で2回、4回、5回、7回、8回を三者凡退に切って取った。104球(75ストライク)で、ゴロアウト11、フライアウト5だった。

 

8回までわずか89球、3安打、しかも無四球。9回にセルベリに痛恨の2ランを浴びたが、開幕からの汚名を返上するには十分の内容だった。

 

残念ながらメジャー初完封、初完投は逃したものの試合を完全に支配した前田健太の投球内容に地元ドジャースタジアムのファンはスタンディングオベーションで称えた。

 

CBSスポーツ電子版は「ドジャースのケンタ・マエダがほぼ完投」との見出して速報。「水曜日、マエダは支配的だった。MLBキャリアにおいて最長イニングを投げ、初回からパイレーツ打線を困惑させた」と伝えている。

 

地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」も速報で「マエダは初の完投まで2アウトと迫った」と伝え、降板時の様子について「マエダは5三振を奪い、喝采を浴びていた」と報じた。

 

前田健太

 

トンネルを抜けてデイライトが見え始めた前田。ここまで4月は防御率6.58。4試合連続で5イニング以下で降板と酷い状態で、中継ぎへ転向、またはマイナーで調整(降格)も噂された。

 

開幕から7試合で6イニング以上投げたのはこれで2度目。その他は、長くても5イニングしか投げられていない。先発投手の評価基準の一つである6イニング自責点3点以下という、いわゆるクオリティスタートも2度しかクリアしていない。防御率は5.03と依然として悪い。

 

ただ、5月は2試合で防御率2.03と、本来の力を出しつつある。次回の先発予定は15日(同16日)、同地区ライバルのジャイアンツ戦になる。まだまだ、崖っぷちの状態は続くと考えた方が良い。