MLB メジャーリーグ物語

海を渡ってMLBで活躍する日本人メジャーリーガーたち

マリナーズのシーズンオフの動向、ブルペンと外野手のアップグレードは確実に必要

 

アストロズが積極補強を進めているが、同地区のシアトル・マリナーズの動きを簡単に紹介したい。(※現地時間20日まで)

 

 

MLB移籍情報

 

 

先発のウォーカー、リリーバーのザックアンダースローシーシェックの3人が10月に手術を受けた。春のキャンプには復帰できるとの推測だが、ブルペンは、ヌーニョとウィルヘルムセン、ロメロが抜けたので確実に補強ポイントになる。

 

 

【トレード/FA他】

 

  • トレード OF/1B ダニー・バレンシア(アスレチックスから)
  • トレード SS テイラー・モター (レイズから)
  • トレード 1B リッチー・シャファー (レイズから)
  • 昇格 3B D.J.ピーターソン マイナーから
  • DFA P トム・ウィルヘルムセン

 

 

ジェリー・ディポートGMがいち早く動いた。11月7日、ヌーニョ(RP)とのトレードでドジャースからメジャーキャリア11年のベテラン捕手ルイーズを獲得している。

 

控え捕手アイアネッタとのオプションは行使しなかった。ズニーノが正捕手は変わらず、岩隈と相性の良いスークレ捕手はけがに泣いたが、ロースターには残った。

 

 

【年俸調停権有資格者】

 

  • レオニス・マーティン(CF)
  • ビダル・ヌーニョ(RP)
  • ジェームズ・パクストン(SP)
  • エバン・スクリブナー(RP)
  • ヘスス・スークレ(C)
  • ニック・ビンセント(RP)
  • タイファン・ウォーカー(SP)
  • トム・ウィルヘルムセン(RP)

 

 

フリーエージェント

 

  • アダム・リンド
  • ドリュー・ストーレン
  • セス・スミス(700万ドルのチームオプション)
  • クリス・アイアネッタ(425万ドルのチームオプション)

 

 

現地12日には、アスレチックスとのトレードを成立させ、ダニー・バレンシア内野手兼外野手を獲得。見返りとしてマイナーのポール・ブラックバーン投手を放出している。

 

右打者のバレンシアは左投手に.321と強く、守備も一塁と三塁、外野も両翼を守ることができるユーティリティー選手。

 

2010年にツインズでメジャーデビュー。過去7年間で8チーム目になる。16年はアスレチックスで130試合に出場、打率.287、OBP.346、OPS.792、17本塁打、51打点。キャリア通算では.271/.317/.748、72HR、303RBI。

 

 

マリナーズ 

 

 

この補強でマリナーズは、今年の夏に、マイク・モンゴメリーを放出してカブスから獲得した若手のプロスペクト、ダン・ボーゲルバッハ(右投左打の一塁手で、2011年ドラフト2巡目全体68番目でカブスが指名)とベテランのバレンシアをツープラトンで起用できる。

 

今季、一塁をアダム・リンドと李大浩を併用していた。リンドは今季終了後にFA、李大浩は34歳で再契約は未定。そのため、長期的には正一塁手としてプロスペクトのボーゲルバッハを起用したいが、成長するまでのプラトーンとしての意味合いもある。

 

さらに、レギュラーのいない流動的な外野の両翼で、セス・スミス外野手バレンシアプラトーンも組める。スミスは、打率.249、OBP.342、OPS.752、16本塁打、63打点。1年700万ドルのオプションがリーズナブルなため行使する可能性が高い。

 

その手腕を評価したいディポトGMが、限られた予算と乏しいファーム状況のなかで2001年以降、遠ざかっているプレイオフにチームを導けるのか、注目したい。