現地時間13日、イチローに2016年度の「ルー・ゲーリッグ賞」が授与された。
イチロー伝説
1955年に設立されたこの賞は全現役選手が選考対象者となるが、人格者であったゲーリッグのように球場内外での優れた精神や人柄が選考ポイントとなる。歴代受賞者のレリーフはニューヨーク州クーパーズタウンにあるアメリカ野球殿堂博物館に飾られている。
歴代受賞者には、ブルックス・ロビンソン、ハンク・アーロン、ルー・ブロック、カル・リプケンなど名だたるレジェンドたちが並ぶ。
授賞式でイチローは「みなさんは僕のスピーチに期待しているかもしれません。しかし、英語でのスピーチは僕のゲームじゃありません。ホームランのようにね」とジョークを交え、受賞の喜びを語った。
コーチ兼任という格付で招聘 して欲しい
ゴルフのPGAツアーでも有名なアリゾナ州スコッツデールで行われていたMLBのゼネラルマネジャー(GM)会議で、マーリンズのマイケル・ヒル編成本部長は、来年3月に行われる第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)へのイチロー外野手の出場を認める方針を示した。
球場内外関係なく、人柄の良い選手などに毎年贈られる、ルー・ゲーリッグ賞。今年、そのルー・ゲーリッグ賞に輝いたのはイチロー! #表彰 pic.twitter.com/NXfhPAf8Mi
— MLB Japan (@MLBJapan) 2016年11月14日
今年8月には侍ジャパン・小久保監督が遠征先の米シンシナティを訪れて会談。水面下でWBC出場への要請をしたのは確実。
「彼はすでに1年を通してのトレーニングをよく把握している。素晴らしい選手だから(メジャー開幕までの調整は)問題ない」とヒル本部長は信頼を口にした。
故障のリスクなどから日本選手の出場に消極的な球団もある中で、マ軍にはイチローのWBC出場を容認しやすい事情がある。
万年Bクラスのローカルチームにとってイチローは貴重な存在。WBCでも予選のマイアミラウンドではマーリンズパークが舞台になっている。
そのチームの“顔”が、WBCで緊張感を保ちながら侍ジャパンの一員として活躍すれば、話題性、宣伝効果などイチローだけではなくマ軍にとってもプラスに作用すると考えるのは当然だろう。
第1回WBC「王ジャパン」や第2回「原ジャパン」でも主力として戦ったイチロー。誰よりもメジャーを知り、侍メジャーとして全米中で知られた存在だ。
チームの支柱として、気持ちよくプレイしてもらうために、また、現地の情報源としても貴重なアドバイスをしてくれることも考慮すれば、特別コーチぐらいの待遇で招聘してもおかしくない。