トロント・ブルージェイズが現地11日、カンザスシティ・ロイヤルズからフリーエージェント(FA)となっていた指名打者ケンドリー・モラレスと3年契約を結んだ。
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モラレスの年俸は3年総額3,300万ドル(約35億2,000万円)。33歳のモラレスは今季、ロイヤルズで154試合に出場し、打率.263、30本塁打、93打点と活躍。
2014年は調子を落としたが、それ以外は、過去5年間で20本塁打以上を記録している右の大砲だ。カウフマン・スタジアムをホームとするロイヤルズでも15年22本、16年30本という数字は評価できる。
打率は高くないが、対左投手には.330の数字を残している。得点圏打率も.311。メジャー10年間通算では、打率.273、OBP.331、OPS.795、162本塁打、586打点という成績を残している。
モラレスの獲得によりブルージェイズからFAとなっている指名打者エドウィン・エンカーナシオンの去就は不透明となったが、まだ再契約の可能性が消えたわけではないと『MLB.com』は伝えている。
Edwin’s parrot circled the bases 42 times this year, while leading the AL in RBIs! https://t.co/2PlY3MxW3S #OurMoment pic.twitter.com/y1YvP2rpwN
— Blue Jays (@BlueJays) 2016年11月1日
エンカーナシオンは、ブルージェイズから同僚のバティースタと共にクオリファイングオファー(Qオファー)を提示された10人のひとりだ。
2012年から16年までの5シーズン連続で30本塁打以上 (うち4度は35本以上) ・90打点以上 (うち4度は100打点以上) をマークしている、MLBを代表するスラッガーは、1年1720万ドルのQオファーを拒否することが考えられる。
そうなれば、引き留めには年平均2500万ドルの攻防戦が予想されている。
ブルージェイズの2016年の開幕時の年俸総額は1億3678万ドルで、14年の1億3718万ドルには及ばなかったものの、ほぼ同等の規模となった。1億4000万ドル前後が上限とも考えられる。
しかし、ここ数年のポストシーズンでのエキストラ収入などもあり、ホームでの観客動員も2010年には149万人だっが、15年には279万人、16年には339万人を記録。年俸1200万ドルの先発R.A.ディッキーをブレーブスにリリースしていることなどを考慮すると、年棒総額を増やしても打点王エンカーナシオンと球団史上最高額の大型契約に踏み切る可能性も残されている。