MLB メジャーリーグ物語

海を渡ってMLBで活躍する日本人メジャーリーガーたち

吉田正尚が4試合連続マルチ安打 復調の要因は打撃フォームの微調整

 

レッドソックス吉田正尚外野手が今日も複数安打で完全復調が見えてきた。レッドソックスは8対6で勝ちオリオールズの連勝は7でストップしている。

 

 

MLB2023

 

 

25日(日本時間26日)、吉田正尚は敵地のオリオールズ戦に「4番・左翼」で出場。

 

第1打席は初球を打ってセカンドゴロのダブルプレーに倒れたが、3回の第2打席にレフトへ抜けるシングルヒット。縦に落ちるドロップカーブに上手くアジャストし、吉田シフトで右側に寄っていた三塁手のさらに右をゴロで抜ける技ありのレフト前ヒットだった。

 

 

4回の第3打席には94.7マイルの4シームを強引に引っぱって一、二塁間を鋭い打球で被るライト前ヒット。吉田のパワーを見せつけた当たりだった。

 

 

吉田は2016年9月にマリナーズ青木宣親(現ヤクルト)がマークして以来、メジャー日本選手で7年ぶりの「4試合連続マルチ安打」を記録した。

 

さらに、日本時間21日のツインズ戦から6試合連続安打も継続中だ。

 

レッドソックスは2回に4連打と犠牲フライで3点を先制すると、3回にはジャレン・デュランの1号グランドスラムで4点を追加。

 

3回終了時点で7対0と大きくリード。最終回に5点を取られたが8対6でオリオールズの連勝を7で止めた。

 

レッドソックスのベテラン右腕コリー・クルーバーは6回1失点の好投で今季初勝利(4敗)を挙げ、ケンリー・ジャンセンが6セーブ目を記録している。

 

吉田は打撃コーチと打撃フォームの修正など微調整で復調

 

吉田は、21打席連続無安打の絶不調から直近6試合でマルチ安打5度と驚異のV字回復をみせている。

 

 

これは嬉しいニュースだが、レッドソックスの2人の打撃コーチと検証しながら微妙な打撃フォームの修正をしたことがきっかけだったという。


ルイ・オルティス打撃コーチ補佐は打撃フォームの小さな修正を試みたという。


同コーチは「マサ(吉田)は日本で作り上げてきた素晴らしいスイングを持っている。私は彼らの打撃練習などのサポートをするだけ。だが、高めのストレートに力が入りすぎてゴロを打ってしまう事が続き、(テイクバックの際に)肩が入りすぎて、ボールを両目で見ていないんじゃないかという話になった。そこからメカニックス(フォーム)や姿勢について一緒に検証し、小さな修正に取り組むようになった」という。


もう一人の打撃コーチ補佐のベン・ローゼンタール氏は吉田が右太もも裏に張りを訴え4試合欠場した時も試合中に室内ケージで打撃練習をサポートしていた。

 

その時、4~5メートル手前からゆっくりめのトスバッティングをしながらアドレスや体重移動の方向などを微調整していたという。


同コーチも「新しい打撃のドリルを始めたわけではない。ただ、アドレスや体重移動の方向など、修正したのは小さなこと。ラフィ(ディバース)や、マサのようなメジャーリーガーに、多くの情報を与えるべきではないからね」と説明している。


この日の吉田は4打数2安打、1四球。連日のマルチヒットで今季の打率.278、本塁打3、打点15、OPS.807に上昇した。


この勝利でレッドソックスは13勝12敗。それでも最下位で、ア・リーグ東部地区は1位のレイズから5位のレッドソックスまで全チームが勝率5割以上になっている。