MLB メジャーリーグ物語

海を渡ってMLBで活躍する日本人メジャーリーガーたち

【MLB契約情報】労働闘争による活動停止は今回で計9回目

 

メジャーリーグ機構(MLB)と選手会(MLBPA)の新労使協定(CBA)はデッドラインとされた現地時間12月1日23時59分(日本時間2日13時59分)までに決まらずオーナーサイドによるロックアウトに突入した。

 

 

MLBロックアウト情報

 

 

調べてみるとMLBでは1972年に初のストライキが実施されて以来、計8回にわたり労働闘争により活動が停止している。

 

これはスポーツ専門サイト「the Score」がまとめた資料をスポーツライターの菊地慶剛さんが紹介している記事を参考にさせていただいている。

 

菊池さんは現地で20年以上に渡り米国4大プロスポーツをはじめ様々な競技の取材をしている信頼できる人だ。

 

その記事では1972年の最初のMLBとMLBPAの労働闘争はMLBPA側のストライキで13日間で計86試合が中止になった。

 

以下、これまでに8回行われ、その内訳はストライキが5回で、ロックアウトが3回となっている。

 

1972年⇒ストライキで13日間、計86試合中止

1973年⇒ロックアウトで17日、試合中止0

1976年⇒ロックアウトで17日、試合中止0

1980年⇒ストライキで8日間、試合中止0

1981年⇒ストライキで50日間、計713試合中止

1985年⇒ストライキで2試合、試合中止0

1990年⇒ロックアウトで32日、試合中止0

1994年⇒ストライキで232日間、計938試合中止

 

上の一覧を見てもらえばわかるが、選手会によるストライキだけがシーズン(試合数)に影響し、オーナーサイドによるロックアウトは期間も短くシーズンに影響を及ぼしていない。

 

ストライキロックアウトの違い

 

ストライキロックアウトの違いは何かといえば、自らの要求が受け入れるまで労働組合(MLBPA)が職場放棄するのがストライキで、逆に合意するまで企業(MLB)が職場から組合員を閉め出すのがロックアウトになる。

 

今回はオフシーズンの時期でありMLBPA側は放棄できる職場(公式戦)がないので、ストライキを実施することはできない、そのため活動を停止する場合はロックアウトになるということらしい。

 

ロックアウトの影響は?

 

今回のロックアウトMLB主導で活動が停止されるため、収入に影響の出る公式戦の中止などにはならないと予想される。

 

ただし、これは多くのメディアでもすでに報道されているが、選手たちは一切の球団施設が使用できなくなり、球団スタッフとの接触もできなくなる。

 

そしてロックアウト期間中は一切の契約交渉も停止される。それはそうだろうロックアウトしながら選手の将来の契約までしていたなら対抗措置としてロックアウトする効果がない。

 

レーニングぐらいなら大学の施設など、広大なアメリカにはいくらでもあるが、収入面での契約が確定しなければ選手も生活に支障が来る。

 

メジャーリーガーがいきなりホームレスになって路頭に迷うことはないだろうが、将来への不安は拡がる。これまでの優遇された生活の保証はなくなる。

 

1994年のストライキの際はチーム間のトレードなどは許されていたが、今回のロックアウトでは完全にシャットダウンされ公式サイトからも選手に関する記述が消えた。もちろんFA市場も完全にストップしてしまった。

 

選手達もそれを予想してデッドラインで数十件の駆け込み契約があった。今後はそれを紹介していきたいが、チーム編成は止まり、ゼネラルマネージャーなどの中間管理職は苦労するだろう。

 

菊池さんは今回のロックアウト大谷翔平にも多少の影響が出ると予想する。水原一平さんらのチームスタッフが選手と接触できないからだ。

 

 

 

▽記事参考/引用

 

誰もが不可避と予想するMLBロックアウト!1994年のストライキと何が違うのか?

 

news.yahoo.co.jp