ワールドシリーズがヒューストンで開幕したが、大谷ファンからすればそれ以上のビッグニュースだ。
大谷翔平が1998年の創設以来16人目の受賞者として、「Commissioner's Historic Achievement Award(コミッショナー・ヒストリック・アチーブメント・アワード)」というMLBコミッショナー特別表彰を受けた。
2005年のイチローに次いで日本人では2人目
ロブ・マンフレッドに交代した2015年以降では大谷翔平(エンゼルス)が、初の受賞者だ。
この賞は1998年にバド・シーリグ前コミッショナーによって設立されたものであり、合計15の人物やチームに授与されてきた。
2005年にはイチロー(マリナーズ)も2004年のシーズン262安打のMLBシーズン最多安打記録に対して贈られた。
この年のイチローは打率.372、打席704、打数762と敬遠四球19でリーグトップを記録。1920年にセントルイス・ブラウンズのジョージ・シスラーが記録した257安打を84年ぶりに更新した。
After putting up one of the greatest seasons we’ve ever seen, the sensational Shohei Ohtani will become just the 16th recipient of the Commissioner’s Historic Achievement Award. pic.twitter.com/zBozIVTJMd
— MLB (@MLB) October 26, 2021
■大谷翔平が7年ぶりの表彰者
毎年表彰されている個人賞やタイトルではない。2014年のデレク・ジーター以来の受賞者というのだから驚く。このブログは2013年から始めたが、探してみてもこの「コミッショナー特別表彰」の記述がない。それぐらい珍しい賞ということかもしれない。
アメリカ合衆国の日本大使館もこのニュースをSNSで発信。エンゼルスのツイッターをリツイートして賛辞を送っている。
大谷翔平選手が1998年の創設以来16人目の受賞者として、MLBコミッショナーの特別表彰を受けました。おめでとうございます! 👏💫⚾️ https://t.co/HuNd6jFIWY
— アメリカ大使館 (@usembassytokyo) October 27, 2021
過去には、2632試合連続出場の大記録を作ったカル・リプケンJr.(2001年)。シーズン116勝を記録したマリナーズ(2001年)、7度のサイ・ヤング賞を受賞したロジャー・クレメンス(2004年)などが受賞。
1972年にニカラグア地震の救援活動中に航空機事故に巻き込まれ不慮の事故死を遂げたロベルト・クレメンテも死後の2006年に受賞。その生前の成績(首位打者4回、ゴールデングラブ賞12回)と慈善活動が認められてこの特別賞を贈られている。
そうした偉大な功績を残したレジェンドたちと肩を並べて大谷は「このような特別な賞をいただけて、すごく光栄に思ってますし、今シーズン野球をして、応援してくださったファンの皆さん、そしてMLB機構の皆さん、エンゼルスの関係者の皆さん、全ての人に感謝しています。ありがとうございます」とスピーチ。
「毎年ある賞でもないですし、本当に光栄なことだと思うので、自分でいいのかなという思いも、もちろんありますけど、本当にうれしく思ってます」と続けた。
■TWO-WAY STAR をコミッショナーも認めた
メジャー4年目、二刀流で完走した歴史的なシーズンがたたえられた。今季の大谷は打者として46本塁打、100打点、26盗塁、OPS.965、投手として9勝2敗、防御率3.18、156奪三振を記録。
二刀流としてベーブ・ルース以来の記録を100年ぶりに塗り替えた歴史的なシーズンだった。