大谷翔平の2021年シーズンを昨年の記事から振り返ってみた。第2弾は4月5日に紹介した『エンゼルス大谷翔平「2番・投手」で出場!118年ぶりの快挙』。
PLAY BACK 大谷翔平
メジャーリーグの長い歴史に刻まれる1日になった。
メジャー118年ぶりの快挙
エンゼルスの大谷翔平投手が予告されていたリアル二刀流「2番・投手」で出場した。先発投手が「2番」で出場するのは、球団によると、1903年9月7日(レッズとのダブルヘッダー第2戦)のジャック・ダンリービー投手(カージナルス)以来、118年ぶり3人目という極めて珍しい出来事だ。
付け加えるとMLBアメリカンリーグは1973年から指名打者(DH)制を利用しているが、DH解除で投手が出場するのはメジャーでは、
1976年9月23日
ケン・ブレット投手(ホワイトソックス)
2009年5月17日
アンディ・ソナンスタイン投手(レイズ)
2016年6月30日
マディソン・バムガーナー投手(ジャイアンツ)
以来、5年ぶり4人目らしい。もちろんエンゼルスでは球団史上初の試み。
モンスター大谷翔平
凄いのはそれだけではない。初回の打席が圧巻だった。打者・大谷翔平投手は1死走者なしで迎えた第1打席。ホワイトソックスの先発ディラン・シーズが投じた初球、高めの97マイル(156キロ)のフォーシームを振り抜くと、打球は弾丸ライナーとなって右中間席に突き刺さった。
打球速度115.2マイル(185キロ)、飛距離451フィート(137.4メートル)の先制2号ソロ本塁打だった。
投手が自らのバットで先制点という離れ技をさらりと演じるところは怪物だ。
But can your pitcher do... THIS? pic.twitter.com/vW7nesRyZ6
— Los Angeles Angels (@Angels) April 5, 2021
通過点の記録だが、大谷のメジャー通算49本塁打は城島健司(マリナーズ)を抜いて日本人メジャーリーガー単独3位に浮上した。
最後は心配な終わりかた
投げては163キロを記録。スプリットも効果的に使い、四回まで内野安打1本に抑える好投だった。
ただ、スーパーマンのように話は終わらないのが現実の世界だ、5回は2死一塁から自らの牽制悪送球で三塁まで走者を進め。連続四球を与えて満塁。
「暴投しなければいいのに」と不安が頭をよぎったが、4番モンカダの初球が暴投となって1失点。ここまでは想定内かも知れなかったが、なお走者二、三塁でモンカダを三振に切ったが、振り逃げの間に2者が生還。同点とされた。
しかも、ホームベースへカバーに入った投手・大谷にスライディングした走者の脚が絡んで大谷は足を引きずって退場。最後はカッコ良くない終わり方だった。
Mike Trout just saying what we’re all thinking. 🔊 pic.twitter.com/AQOrYF938V
— MLB (@MLB) April 5, 2021
渡米後では最速タイ101.1マイル(約162.7キロ)の速球で5回途中92球(ストライク53)、被安打2、失点3、奪三振7、防御率1.93。打者では3打数1安打(1本塁打)、1打点だった。
大谷はアクシデントによる交代だったが、その後の発表では、問題なしのようだ。試合は9回裏にジャレッド・ウォルッシュがサヨナラ3ランを放ちエンゼルスが7対4で勝利している。