ある意味、今オフ最大のビッグディールかもしれない。映画やドラマでいうと大物プロデューサーがこの先どんな作品を作り上げるのか、注目の人事だ。
MLB球団人事
デーブ・ドンブロウスキーがフィリーズへ
「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲールによると、フィリーズとデーブ・ドンブロウスキーの契約期間は4年間で、総額2000万ドル。
フィリーズは、デーブ・ドンブロウスキーをベースボール・オペレーションのトップに据えるだけでなく巨大な権限を与えることで、覇権復活を目指す。
'Retool, not a rebuild': #Phillies bet big on Dave Dombrowski leading team back to glory https://t.co/gPuLfadCP3
— Bob Nightengale (@BNightengale) December 11, 2020
ジョン・ミドルトン・オーナーは「彼がフィラデルフィアに加わることに興奮している。我々はデーブとジョー・ジラルディという、ポストシーズン進出やワールドシリーズ制覇を目指すうえでベストの2人を抱えることになった」と、9年間もポストシーズンから遠ざかっている万年Bクラスのチームの再建に壮大な目標を掲げている。
MLB公式サイトの記事によると、ドンブロウスキーは、テネシー州ナッシュビルにメジャーリーグ球団を招致するための活動を行う「ミュージック・シティ・ベースボール」という団体に加わっていたが、新型コロナウイルスの影響もあって次回の球団拡張が遅れる見通しのため、フィリーズに加入することを決断したという。
再生請負人デーブ・ドンブロウスキーの実績
ドンブロウスキーはマーリンズ時代の97年とレッドソックス時代の18年にワールドシリーズ制覇するなど各球団の編成責任者として辣腕をふるった。
▶ マーリンズ:プレーオフ出場1回、ペナント1回、ワールドシリーズタイトル1回
▶ タイガース:プレーオフ出場5回、ペナント2回
▶ レッドソックス:プレーオフ出場3回、ペナント1回、ワールドシリーズタイトル1回。
3つの異なるチームで、9回のプレーオフ出場。4つのディビジョンタイトル。2つのワールドシリーズタイトル。球団幹部としてチームを「勝たせる」手腕には定評がある。
今後のフィリーズの編成は?
最近の数年間で、スター選手たちを集めたものの穴が多いチームだ。二塁手、捕手とブルペンの再編も課題。リアルミュートとの再契約も優先事項だが、補強費を抑えるためにジェームズ・マッキャン捕手の名前も挙がっている。
個人的にはフリーエージェントでチームを去った先発左腕ジェイク・アリエッタを連れ戻すことも大事だと考えている。アーロン・ノラを軸に、ザック・ウィーラーともう一人は欲しい。
ドンブロウスキーは速球派の投手を好みで、そういう意味ではトレバー・バウアーは好みではないだろう。田中将大や菅野智之もタイプではない。それよりもMLB全体で30位(防御率)だったブルペンは半数が入れ替わりそうだ。