前田はロサンゼルスからミネアポリスへ。紛糾したドジャース、レッドソックス、ツインズが絡んだ“メガディール”は、大筋で合意したようだ。
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こじれた原因となったブルスダル・グラテロル投手は、レッドソックスが拒否した形になり、ツインズからドジャースへのトレードに変更され、グラテロル投手、ルーク・レイリー外野手とドラフト指名権をドジャースが獲得。
ドジャースからは前田健太、マイナーリーガー1名と金銭(1000万ドル)がツインズへ譲渡されるということになった。当初のドジャース、レッドソックス、ツインズ間での三角トレードとは分離したツインズとドジャース間でのトレードに落ち着いた。
このトレードで一番困ったのは、前田健太の家族かもしれない。4年間でようやく慣れてきたロサンゼルスから合衆国中西部の北方でカナダと接するミネソタ州という、どちらかというと田舎に引っ越すからだ。前田の契約は23年シーズン終了まで4年間残っている。(しかも安い)
ただ、ファンにとってありがたいのは、ブルージェイズの筒香や打者としてのエンゼルス大谷翔平との対戦やヤンキース田中将大との投げ合いが見られることだ。
前田はドジャースの4年間で137試合に登板(うち先発が103試合)、47勝35敗6セーブ。防御率3.87(FIP3.71)、641奪三振で、9イニング換算の奪三振率は9.8、与四球率2.7、WHIP1.151。
前田の獲得でツインズの先発ローテーションは分厚くなった。ツインズの先発投手では、昨季14勝を挙げた右腕ホセ・ベリオスがエース格の評価だが、前田と同じメジャーキャリアは4年で、43勝34敗。通算の防御率4.21や奪三振率、与四球率なども前田の方が上。現状では3番手の評価だが、場合によっては先発ローテーションの中核を担うことになるかもしれない。
他には同15勝のジェイク・オドリッジ、同13勝のホーマー・ベイリー、ベテラン左腕リッチ・ヒルらがいる。地元紙「スター・トリビューン」は「ツインズはマエダを獲得することでローテーションを強化し、ア・リーグ中地区連覇の可能性を高められると考えている」と期待している。
いったんはご破算になりかけた移籍問題だが、ツインズのGMが先発投手としての前田獲得を再度熱望したという。
ツインズのバッテリー間のスプリングトレーニングは今週から始まる。