北米4大プロスポーツ史上最大額になったブライス・ハーパーの契約。このブログでも速報で伝えたが、その13年3億3000万ドルの内容が少しずつ判明してきた。
MLB契約情報
スポーツ専門局ESPNのジェフ・パッサン記者によると、初年度の19年はベースサラリーが1000万ドルで、20年から28年の9年間は年2600万ドル。29年から31年の3年間が2200万ドル。
Contract breakdown for Bryce Harper's deal with the Philadelphia Phillies, sources tell ESPN:
— Jeff Passan (@JeffPassan) 2019年3月1日
2019: $10M (plus $20M signing bonus)
2020: $26M
2021: $26M
2022: $26M
2023: $26M
2024: $26M
2025: $26M
2026: $26M
2027: $26M
2028: $26M
2029: $22M
2030: $22M
2031: $22M
このベースサラリーにサインボーナスとして2000万ドルを13で割った153万8462ドルが毎年加算される。
ハーパーの争奪戦は本命とみられたフィリーズが落札するという結果に終わったが、最後まで名前が挙がっていた3球団のオファーもUSAトゥデイのボブ・ナイチンゲール記者が伝えている。
Bryce Harper’s final offers from 3
— Bob Nightengale (@BNightengale) 2019年3月1日
Finalists:#Dodgers: 3 years, $135 million or 4 years, $168 million.#SFGiants: 12 years, $310 million.#Phillies: 13 years, $330 million. No opt out. Full no trade.
No deferred money
ジャイアンツ 12年3億1000万ドル
ドジャース 3年1億3500万ドルから4年1億6800万ドル
フィリーズ 13年3300万ドル
これを見るとドジャースは1年4500万ドルから4200万ドルで、長期のリスクを考えた短期契約だが、年平均では最高年俸。1年4000万ドル以上は誰もいない。
ジャイアンツはマニー・マチャドの10年3億ドルの契約に2年足して、総額でも1000万ドル上積みした額になる。ただ、これは、派手なハーパーの性格をわかっていない気がする。これなら総額でも最高額だったスタントンの3億2500万ドルも超えないし、年平均も約2583万ドルで中途半端だ。
ここまで契約に時間をかけた以上、スタントンの3億2500万ドルが基準で、それを上回る金額を提示しないと、この場合は成立しないという感覚がなかったのだろうか、素人でもわかる。
ジャイアンツは、昨年もスタントンの争奪戦に敗れた。この提示金額を見れば微妙なオークション感覚のズレがわかる。
金額だけでもないかもしれない。環境面を考えるとジャイアンツのホーム、サンフランシスコのオラクル・パーク(前のAT&Tパーク)は、入り江に面したベイサイドにあるスタジアム。
右翼席までが309フィート(約94.2メートル)しかないため場外弾は海に飛び込む「スプラッシュ・ヒット」と呼ばれて名物になっているが、海からのアゲンストの風が強く吹き、フェンスの高さも25フィート(約7.6メートル)もある。右中間も最深部が420フィート(約128メートル)あって、意外と本塁打が出にくいパークファクターがある。
富の次は「名誉」を欲しがるプライドの高いメジャーリーガーたち。生涯600本以上打って殿堂入りしたいと考えれば、左打者不利のスタジアムは移籍を考える上でマイナス要因になったかもしれない。