ポストシーズン進出10球団の総年俸比較
MLBで今季ポストシーズン進出を果たした10球団の選手年俸を単純に比較した。
★アメリカンリーグ
レッドソックス 2億4000万ドル
インディアンス 1億4000万ドル
アストロズ 1億6300万ドル
ヤンキース 1億8100万ドル
アスレチックス 7600万ドル
☆ナショナルリーグ
ブレーブス 1億2300万ドル
ブルワーズ 1億900万ドル
ドジャース 1億9400万ドル
ロッキーズ 1億4400万ドル
カブス 1億9700万ドル
リーグの平均総年俸は約1億3900万ドル。30球団のトップはレッドソックス、2位はジャイアンツ、3位はドジャース、4位がカブス、5位がナショナルズ。
レッドソックスとナショナルズがぜいたく税の対象になる球団で、レッドソックスは、シーズン途中のイアン・キンズラー内野手、ネイサン・イオバルディ投手の獲得などで開幕時の2億3390万ドルから2億3840万ドルに上昇。ぜいたく税の支払いは940万ドル(10億6000万円)から1130万ドル(約12億8000万円)になる見込み。
ドジャース、ジャイアンツは回避できそうだという報告もある。ドジャースは5年間で1億5000万ドル(約170億円)のぜいたく税を支払っていた。
ヤンキースは、数年前から内部育成に切り替え、その結果、若手が増えたので、以前ほど高くはないが、それでも全体で6位。2003年にぜいたく税が導入されてから、15年連続で支払いの対象となり、累計で3億4100万ドルを支払ったとされるヤンキースだが、基準額以内に抑制したことで来季は回避して、リセットできそうだ。
大谷翔平所属のエンゼルスは意外と多く支払っていて30球団中7位になっている。
逆に最低はレイズ。アスレチックスも28位で、この両チームは、スモール・バジェットで有名。今季の躍進を見れば費用対効果の良かった球団ともいえる。上のリストでは、ブルワーズやブレーブスも平均以下で、そうした球団かもしれない。
総年俸には、例えばレッドソックスのペドロイア内野手のような故障者リストの選手も含まれている。不良債権といえばかわいそうな気もするが、そうした不良債権額ではジャイアンツがトップで2位がエンゼルス、3位がメッツ。この3チームは当然の事ながらポストシーズンへの進出はならなかった。
多くのMLB球団ではデータを、「戦略・編成」「戦術・作戦」「育成」「故障・非常時」の4つの系統に分けて扱う。
期待値として戦力分析をして年間計画をつくる各球団だが、もっとも見きわめが難しいのが「故障・非常時」だろう。これを読み違えばジャイアンツやエンゼルス、メッツのようになるのかもしれない。
◇参考資料
https://www.rosterresource.com/mlb-depth-charts/
https://www.spotrac.com/mlb/payroll/