MLB移籍情報
夏のノン・ウェーバー・トレード期限まで1カ月をきったメジャーリーグだが、ア・リーグ東部地区で熾烈なヤンキースとの首位争いを演じているレッドソックスが、同地区のブルージェイズからスティーブ・ピアースと金銭を獲得している。
レッドソックスはブルージェイズに交換要員としてマイナーリーガーのサンティアゴ・エスピナル遊撃手を差し出す。
35歳のピアースは、ア・リーグ東部地区5球団目という地域限定で名前の売れたユーティリティ選手。今季終了後にフリーエージェントになる。
Welcome to the Red Sox, @WayneTwentyOcho! #RedSoxNation #StevePearce pic.twitter.com/SCXxPgQK2N
— Red Sox L.A. (@RedSoxLA) 2018年6月29日
契約の背景には、ファーストの左打者ミッチ・モアランドとセンターの左打者ジャッキー・ブラッドリーJr.が左打者を苦手とすることから左投手に対する対策が考えられる。
現在MLB30球団中、アベレージで2位、得点で1位、本塁打数で3位のレッドソックスだが、モアランドとブラッドリーJr.が左打者を苦手としていることから2プラトーンでの起用が考えられる。
事実、6月29日(日本時間30日)には、モアランドの代わりに「4番ファースト」で出場している。
モアランドは、今季こそ対右投手も左投手もそれほど変わらない数字を残しているが、昨年は、対右投手が21本塁打、OPS.784なのに対し、対左投手は1本塁打、OPS.683だった。
しかし、それよりも深刻なのは、ブラッドリーJr.だろう。今季は打率.201、6本塁打、出塁率.296、OPS.624と派手な打線においてウィークポイントになっている。(対左投手は、打率.167、1本塁打)。
MLB公式サイトによるとピアースは、腹斜筋痛もあってここまで29試合の出場だが、打率.298、4本塁打、出塁率.352、OPS.875と好調な数字を残している。
ピアースの名前を有名にしたのは、昨年、1週間(実質4日間)で2度のサヨナラ満塁弾を記録した事だ。
同一シーズンに2本のサヨナラ満塁弾を記録したのは、日刊スポーツによれば1986年のジム・プレスリー(マリナーズ)、1926年のサイ・ウィリアムズ(フィリーズ)に続き史上3人目らしい。同じ週に放ったのは史上初という事だ。