大試合に力を発揮する田中将大の本領が発揮された試合だった。
MLB2022 ALCS
打率、出塁率、OPS、得点でMLB30球団中トップ、チーム本塁打数で2位のアストロズ強力打線を相手に7回零封。103球(ストライク68)、被安打3、1四球、8奪三振のマウンドだった。
対アストロズは通算6試合で0勝4敗、防御率7.62だっただけに胸のすく会心の投球だった。
Masahiro Tanaka dazzles and #Yankees solve Dallas Keuchel in Game 5 to put World Series in reach https://t.co/R3afc9DIjb
— New York Post Sports (@nypostsports) 2017年10月19日
このチャンピオンシップの第1戦でも相手の本拠地ミニッツメイド・パークで負け投手になったものの『FOX SPORTS1』でヤンキース@アストロズ戦の解説を務めたジョン・スモルツも、「田中はこのスタジアムで凄い仕事をしている。スプリットに頼ることなく、速球とスライダーで打者を攻めることができている」と絶賛していた。
90年代に活躍し、通算213勝、154セーブを挙げた名投手スモルツの言葉だけに重みがある。
試合後の記者会見では「率直に今日は自分を褒めてあげたいと思います」と振り返った田中。日本でも大切なゲームの前には抜群の集中力で力を発揮する。10代の頃からあの甲子園の舞台で培ったものは、彼の大きな財産かも知れない。
これで2017年のポストシーズンは、20イニングスで2勝1敗、防御率0.90、WHIP0.65、18奪三振と圧倒的な数字をマーク。
ミニッツメイド・パークとヤンキースタジアムという典型的な打者有利のボールパークで、心配したシーズン35本も打たれた本塁打を1本も献上していないところが安定感の象徴だと感じる。
ふり返れば、何度も見た被弾のシーン。その度にチャンネルを変えたが、キャリアワーストだったシーズンの掉尾にその存在感を発揮している。
辛口のニューヨークメディアも、たとえばニューヨーク・ポスト紙も「最高傑作」と、そのマウンドを称えた。49,647人の観客もそれを感じたに違いない。
◇記事参考
https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/baseball/mlb/2017/10/15/___split_16/index.php
http://nypost.com/2017/10/18/yankees-game-away-from-world-series-after-tanaka-masterpiece/