10月のポストシーズンに進出する可能性のあるチームにとって夏のトレードによる補強は重要だ。
夏のトレード期限前の動きは、6月中旬のMLBドラフトが終了した後の7月上旬頃から動き出し、本格的にはオールスターブレイク以降、期限直前の1週間が非常に活発になる。今夏、注目の先発投手たちをピックアップしていきたい。(数字は6月17日時点)
フラッグディール・トレード情報
①ハイメ・ガルシア(ブレーブス)
チームは地区4位と低迷しているが、エースのフリオ・テヘランの調子が上がらず、ベテランのバートロ・コロンも戦力外。再建期のチームにとって昨年オフにカージナルスからトレードで獲得した30歳の左腕ガルシアを手放すことは考えにくい。
ゴロを打たせて取るピッチングスタイルがポストシーズンで通用するのかという懸念はある。ただ、最近の5試合36回1/3で防御率1.49、奪三振28と好調。
②ホセ・キンタナ(ホワイトソックス)
シーズン前には多数の球団がアプローチをかけていた。防御率5.07と低迷しているが、28歳と若く、2020年までの格安の長期契約が残っているため、ホワイトソックスはディスカウントには応じない。
14試合の先発でQSは7試合、徐々に調子を上げてきている。ただ、与四球率と被本塁打率はキャリアワーストのペース。
③ゲリット・コール(パイレーツ)
ここ最近5試合では4試合で打ち崩され、防御率4.54と悪く、83回1/3にも関わらず被本塁打15はすでにキャリアワースト。現状ではトレード市場で価値が下がっていて、年俸も375万ドルと安く、パイレーツが手放す可能性は低い。見返りが期待できないからだ。
その他の先発クラスの投手では、今季終了後にFAとなるフィリーズのジェレミー・ヘリクソンがいる。毎年、ピックアップされる投手だが、今季は、90.0イニングで防御率4.40と低調。FIP(Fielding Independent Pitching)も5.48と、好材料は見つからない。年俸も1720万ドルとコスパが悪い。
低迷するチームの主力投手をピックアップしたが、先発投手の去就以外にもインパクトのあるトレードがあるのかどうか、注目していく時期に入って来た。