シカゴ・カブスとマイナー契約を結んだ川﨑宗則が自身3チーム目のスプリングトレーニングに臨んでいる。
昨シーズンのカブスはジョー・マドン監督のもと、NL中地区3位ながら97勝65敗(勝率.599)という高勝率で、ワイルドカードから7年ぶりのプレイオフ進出を果たした。
全米2番目の大都市シカゴがホームのカブスは、熱狂的なファンが多い。先日開催されたPGAツアーの「ペブルビーチ・プロアマ」でも俳優ビル・マーレーがカブスのロゴが入ったパンツをはいて“カブス愛”をアピールしていた。
カブスファンは、日本で言えば阪神ファンといった感じだろうか。そう言えばシカゴはWindyCity(風の街)として有名。阪神タイガースのホーム、甲子園球場も(何度も通ったが)浜風や六甲おろしが吹く。
そんなカブスの目標は、ナ・リーグ制覇、そして1908年以来遠ざかっている世界一だろう。
その悲願を達成すべく、今オフは投手、内外野とも見事な補強をした。MLBの専門サイトでもストーブリーグで補強を成功させたチームとしてベスト5以内にランクインしていた。
まず、カージナルスからFAとなった投打のふたり、先発ジョン・ラッキーと大物外野手ジェイソン・ヘイワードを獲得。さらに昨年のワールドチャンピオンのカンザスシティ・ロイヤルズから34歳のユーティリティー選手、ベン・ゾブリストも獲得した。
若手の台頭が目立つチームに欠けていた「経験値」という意味で37歳ラッキーや5月に35歳になるゾブリストの存在は大きいだろう。
FAでオリオールズと3年契約と伝えられたデクスター・ファウラー外野手も急転直下、残留が決まり再契約した。
抜け目ない補強は続き、外野手として元阪神で、しかも元カブスのドラフト1位指名マット・マートンとマイナー契約。内野手として川崎宗則も呼び寄せた。
川﨑、マイナー契約の厳しい立場
だがチャンスはある
今季、カブス内野陣のレギュラー4人は、すでに決まってる。
ファーストは、若き主砲のアンソニー・リゾ。2年連続30本塁打以上を放っている左のスラッガーで、昨年のナ・リーグMVP投票では4位に食い込むなど、今後さらに活躍が期待される26歳です。
セカンドは、新加入のゾブリスト。マドン監督がタンパベイ レイズ時代から重宝してきたユーティリティーで、カブスでも攻守にわたってチームを支える存在になるだろう。
キャンプ中遊撃の守備練習をしている3人組です。左からネグロン選手、川崎選手、ラッセル選手です。 pic.twitter.com/4Thz9yXHwc
— 菊地 慶剛(靖) (@joshkikuchi) 2016年2月27日
サードは、昨年のナ・リーグ新人王に満票で輝いたクリス・ブライアント。球団新人記録となる26本塁打をマークするなど、スター候補の24歳です。
そしてショートは、昨年デビューしたアディソン・ラッセル。こちらもブライント同様、将来のメジャーを背負う逸材の22歳です。
カブスの控え内野手争いも決して易しい状況でない。次回は、その川﨑のライバルたちをじっくり見ていきたい。