マリナーズからMLB規定の1年1580万ドル(約19億円)というクオリファイング・オファー(QO)を提示されていた岩隈久志投手が、これを拒否したとMLB公式サイトが報じている。
MLB契約情報
岩隈久志がQOを拒否、複数年契約を希望
今オフは、オリオールズ、ドジャースの2チームがそれぞれ3人に、ナショナルズ、カーディナルス、パドレスの3チームが2人にクオリファイング・オファー(以下QO)を提示した。
QOを提示された選手
マット・ウィータース(C/オリオールズ)
クリス・デービス(1B/オリオールズ)
ザック・グリンキー(SP/ドジャース)
ブレット・アンダーソン(SP/ドジャース)
ハウィー・ケンドリック(2B/ドジャース)
ジョーダン・ジマーマン(SP/ナショナルズ)
イアン・デズモンド(SS/ナショナルズ)
ジョン・ラッキー(SP/カージナルス)
ジェイソン・ヘイワード(OF/カージナルス)
デクスター・ファウラー(OF/カブス)
ヨバニ・ガヤルド(SP/レンジャーズ)
アレックス・ゴードン(OF/ロイヤルズ)
ダニエル・マーフィー(2B・3B/メッツ)
コルビー・ラスマス(OF/アストロズ)
ジェフ・サマージャ(SP/ホワイトソックス)
今季は、制度が始まって以来、過去最多となる20名の選手がQOを提示された。各選手は、7日間の期限で、これを受諾するか、拒否するかを決断しなければならない。
2012年に制度が施行されて以来、これまでQOを受諾した選手はいなかったが、今季は初めて3選手が受け入れた。
受諾したのは、アストロズのコルビー・ラスマス外野手、オリオールズのマット・ウィータース捕手、ドジャースのブレット・アンダーソン投手。
ブルージェイズのマルコ・エストラーダ投手は、QO締め切り前に2年総額2600万ドル(約32億円)の契約を新たに結んだ。
何度か紹介したが、今季のQO設定金額は1年1580万ドル。(MLB上位125人の平均額)
今季で契約が満了した岩隈久志投手と元中日・チェンに1年1580万ドル(約19億4千万円)のクオリファイング・オファー(QO)を提示した。[https://t.co/lEN2nzZ42m] pic.twitter.com/5GHxWG0lDQ
— MLB Japan (@MLBJapan) 2015, 11月 7
QOを拒否した選手と契約するチームは、契約金額、年俸だけでなく、「ドラフト最上位指名権を譲渡(失う)」という規定があり、FA市場でQOを受けていない選手より不利になる。
その結果、選手によっては契約交渉が難航して開幕までもつれるケースもあったという。
なお、今年のFAで注目のデビッド・プライス、ジョニー・クエト、スコット・カズミアー、ベン・ゾブリスト、ヨエニス・セスペデスらはシーズン途中にトレードで移籍しているためクオリファイングオファーの対象外となっている。