ポスティングでメジャーリーグ移籍を目指していた山本由伸、今永昇太、上沢直之らの移籍先は決まった。ここでは現時点でもFA市場に残っている個人的に注目の選手をピックアップしたい。
MLB移籍情報
現時点でFA市場に残っている選手たち
ブレイク・スネル
パドレスからFAの左腕。31歳。昨年、史上7人目となる両リーグでのサイ・ヤング賞という偉業を成し遂げた。今オフが初FAでパドレスから提示されたクオリファイング・オファー(QO)を拒否。昨年は1000万ドルだったが、AAVで2000万ドルは超えるマーケットバリューはあるとみたい。
ジョーダン・モンゴメリー
レンジャーズからFAの左腕。彼も今オフが初のFA。レンジャーズでは32試合で188.2イニング、10勝11敗、防御率3.20でキャリアハイの成績だった。AAV1800~1900万ドル前後の契約が予想される。複数年契約で延長して残留することも考えられる。
ジョシュ・ヘイダー
パドレスからのQOを拒否してFAに。29歳。昨年は61試合に登板して2勝3敗、防御率1・28、33セーブを記録。3年連続でオールスターにも選出された。
エドウィン・ディアスが2022年オフにメッツと結んだ5年1億200万ドルを上回る救援投手として史上最高の契約を希望しているのがネックになってなかなか決まらないとの報道があった。
ヘクター・ネリス
アストロズからFAとなっている34歳の救援右腕。MLB公式サイトのマーク・フェインサンドによるとヤンキースとレンジャーズが争奪戦の有力球団らしい。
救援投手では、ほかに藤浪晋太郎やマット・ムーア、アダム・オッタビーノらも残っている。
リース・ホスキンス
MLBネットワークのジョン・ポール・モロシ記者はホスキンスについて「打撃力があるし、一塁手かDHとして起用できる」とし、「ホスキンスがカブスにフィットすることは明確だ」と主張していたが、カブスがドジャースとのトレードで若手有望株マイケル・ブッシュを獲得したことでカブス移籍の可能性は低くなった。
ユリ・グリエル
マーリンズからFAとなっている39歳。移籍情報サイト「MLBトレード・ルーマーズ」は、グリエル獲得に動く可能性があるチームとして、ツインズ、右打ちのDH候補を探しているダイヤモンドバックス(弟のルルデス・グリエルJr.が在籍中)、予算的な制約のなかで右打ちのDH候補を探しているマリナーズなどを挙げている。
ジョーイ・ボットー
レッズからオプションを破棄されてFAとなった。今季40歳だが、現役続行を表明。「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲール記者によると3チームが興味を示しているという。
J.D.マルティネス
昨年はドジャースと単年契約。ほぼDHだけで113試合に出場し、打率.271、33本塁打、103打点、OPS.893。前述のボブ・ナイチンゲール記者によると、少なくとも6チームが興味を示しているらしい。「MLBトレード・ルーマーズ」はオフシーズン開始時点でマルティネスをFA選手ランキングの20位とし、契約規模を2年4000万ドルと予想していた。
マット・チャップマン
ブルージェイズからのQOを拒否。チャップマンは2018年以降、短縮シーズンとなった2020年以外は140試合以上に出場。低打率なのが気になるが、2019年は36本塁打、2021年から2年続けて27本塁打を記録した。
パンチ力と共に守備にも定評があり、三塁手部門でゴールドグラブ賞を4度受賞している。(2018年、2019年、2021年、2023年)
「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタール記者は、ジャイアンツのボブ・メルビン新監督が2017年から5年間アスレチックスでチャップマンを指導したとし、同選手のことを熟知していると報じている。
コディ・ベリンジャー
カブスからのQOを拒否してFAの29歳。カブスに加入した昨季は、センターと一塁を兼任しながら130試合に出場し、打率.307、26本塁打、97打点、20盗塁、OPS.881の好成績をマーク。
カブスは一塁手補強として、ベリンジャーまたはリース・ホスキンスの獲得を検討していたとみられるが、カブスはドジャースとのトレードで強打の有望株マイケル・ブッシュと救援投手を獲得。このトレードで大物一塁手の獲得レースからは撤退するとの予想でベリンジャーの着地点が不透明になった。