メジャーリーグのGM会議も終わりストーブリーグも水面下から表面化してくる時期に入ってきた。このストーブリーグ序盤の恒例はメジャー移籍を目指す日本選手たちの話題だろう。そこで今回はその情報を紹介していきたい。
MLB移籍情報
千賀滉大争奪戦に少なくとも9球団
プロ野球の斉藤惇コミッショナーは11月10日、FA宣言選手として8人を公示した。
そのうち「海外FA」宣言が29歳の千賀滉大投手(ソフトバンク)と同じ29歳の近藤健介外野手(日本ハム)、32歳の西勇輝投手(阪神)の3人だが、西投手は阪神に残留の意向だ。
西武の森友哉捕手、DeNAの嶺井博希捕手、オリックスの伏見寅威捕手、西武の外崎修汰内野手、阪神の岩崎優投手ら5人は国内FA。
ドジャースなど西海岸の球団が中心か!?
プロ野球のソフトバンクから海外FA権を行使してメジャー移籍を目指す千賀滉大投手の獲得を目指す球団が明らかになりつつある。
千賀の実績については、ここで紹介しなくても(プロ野球をほとんど見なくなった筆者でも知ってるぐらい)日本を代表する右腕というイメージが強い先発投手だ。
ここまでの信頼できそうな情報をまとめると、千賀にラブコールを送っているメジャー球団は複数ある。
MLBネットワークのジョン・ポール・モロシ記者が伝えるところでは、テキサス・レンジャーズ、ロサンゼルス・ドジャース、同じくロサンゼルスがフランチャイズのロサンゼルス・エンゼルス。
モロシ記者は「ドジャースは、現在MLB球団との交渉が可能な千賀に興味を示している球団の一つ」と伝えている。
西海岸では他にもサンディエゴ・パドレスとシアトル・マリナーズ、サンフランシスコ・ジャイアンツ。西海岸には6球団あるが、そのうち5球団の名前が挙がっている。
野茂や黒田、イチロー、岩隈の成功を見ているので、千賀の場合でも日本選手イコール西海岸という方程式がハマりそうだ。
ただ、この5球団以外にも日本のエースを求める球団は複数あり、テキサス・レンジャーズ、シカゴ・カブス、トロント・ブルージェイズの3球団の名前も挙がっている。
モロシ記者は少なくともレンジャーズが代理人とコンタクトしているという情報を流していた。
Sources: #Rangers are showing interest in the top of the free-agent pitching market and have made contact with the agents for Jacob deGrom, Carlos Rodon, and Kodai Senga. Texas also faces an imminent QO decision on Martín Pérez. @MLBNetwork @MLB
— Jon Morosi (@jonmorosi) November 10, 2022
いずれにせよメジャーの複数球団が千賀の獲得を視野に入れた調査をしているのは間違いないだろう。
契約金に関しては移籍情報サイト「MLBトレード・ルーマーズ」では5年総額7500万ドルと予想されており、年平均で1500万ドルという事はエリートクラスの先発投手の相場では安いほうだ。
また、ポスティング制度での移籍とは違い譲渡金などの支払いが発生しない海外FA権の選手であることを考慮しても1500万ドルの相場は安い。
クオリファイング・オファーの対象でもなく千賀を獲得してもドラフト指名権を失うこともない。
実績がものをいうメジャーリーグだけにメジャーでも評価が高いNPBでの実績とはいえ、1球も投げていない段階なので、実際にオファーを出す段階では、低く抑えられた金額だ。
だからこのサラリーをベースにして2年と3年後に契約を破棄できるオプトアウト権や1年目からでも実績に応じてのインセンティブを付ける契約にしたほうが良いだろう。
たとえばオールスター選出で50万ドルや登板イニング数に応じて20万ドルずつ加算される出来高制度のことだが、「サイ・ヤング賞」にノミネートされただけでも、100万ドルなど、活躍や球界の評価に応じて支払われる対価を要求しても当然なのがメジャーリーグだ。
日本人選手はチームのために誠実に取り組むナイスガイが多いので、そうしたことも踏まえて活躍にはきちんと対価が支払われる契約を要求したほうが良いだろう。
育成枠から這い上がって日本を代表するエース右腕に成長した千賀。さまざまな故障と闘いながら投げ抜いてきたそのハートに期待したい。
イチローもそうだったが、最近では大谷翔平のような科学トレーニングを取り入れた故障の少ない体を作り上げてメジャーの舞台で飛躍してほしい。
個人的に移籍希望球団は複数あるが、それは後日、時間があれば記したい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。