MLB メジャーリーグ物語

海を渡ってMLBで活躍する日本人メジャーリーガーたち

機構側と選手会が合意した新協定の主な内容①

すでに速報でお伝えしたが、メジャーリーグ機構(MLB)とメジャーリーグ選手会(MLBPA)による労使交渉が合意。新しい包括的労使協定(CBA)は2022年から2026年まで5年間有効になる。

 

 

MLB包括的労使協定

 

メジャーリーグ公式サイトのマーク・フェインサンドが紹介している新CBAの合意項目を数回に分けて紹介していきたい。

 

まずは最大の争点で最後まで隔たりがあった経済的問題から「最低保証年俸」「ぜいたく税の上限ライン」と新設される年俸調停前選手達への「ボーナスプール」の3項目を紹介したい。

 

金銭問題は庶民感覚とはかけ離れているので、ルール改正などと比べて面白くない部分も多いがとりあえず紹介したい。

 

 

▽最低保証年俸

2022年⇒70万ドル

2023年⇒72万ドル

2024年⇒74万ドル

2025年⇒76万ドル

2026年⇒78万ドル

 

※2021年は57万500ドル。MLBPAの当初の要求は77万5000ドルだった。ちなみにアメリカ4大スポーツではNBA(バスケットボール)がルーキー92万5000ドル。NHL(アイスホッケー)が75万ドル。NFLフットボール)が66万ドル。

 

 

▽ぜいたく税の上限ライン

 

2022年⇒2億3000万ドル

2023年⇒2億3700万ドル

2025年⇒2億4100万ドル

2026年⇒2億4400万ドル

 

※ペナルティを科すラインとして上記の基準額、2番目の基準額(上記+2000万ドル)、3番目の基準額(上記+4000万ドル)に次ぐ4番目の基準額(上記+6000万ドル)が新たに設定された。

 

基準額を超えるたびにペナルティが重くなっていくが、一部のオーナー(例えばメッツのスティーブ・コーエン・オーナー)の暴走を抑制するために4番目の基準額が新設されたと言う噂もある。

 

 

▽調停前ボーナスプール(新設)

 

MLBPAの1億ドルを超える要求には程遠い数字だが、オーナー側の2000万ドルの提案から徐々に金額がアップして総額5000万ドルになった。

 

 

これにより年俸調停前のサービスタイム3年未満の選手でも活躍に応じて年俸がアップするシステムが確立された。

 

たとえばアウォード投票の結果や個人成績に基づいて上位100名の選手に分配される。分配基準についてはメジャーリーグ機構とメジャーリーグ選手会が協力して決定。

 

仮に、この制度を昨季に当てはめると、「サイ・ヤング賞」を受賞したコービン・バーンズ(ブルワーズ)は60万8000ドルから420万ドルにアップ。新人王のランディ・アロザレーナ(レイズ)とジョナサン・インディア(レッズ)もボーナスプルから分配されて総額で3倍以上を受け取ることになる。

 

 

 

 

▽記事参考/引用

 

https://www.mlb.com/news/mlb-mlbpa-agree-to-cba