MLB メジャーリーグ物語

海を渡ってMLBで活躍する日本人メジャーリーガーたち

【MLB移籍情報】カージナルスからFAのキムが母国のリーグに復帰

 

カージナルスからFAとなっていた金廣鉉(キム・グァンヒョン)投手が韓国プロ野球に復帰するようだ。

 

 

MLB移籍情報

 

 

韓国のメディアが伝えているが、33歳のキムはKBO韓国プロ野球)のSSGランダース(キムの在籍当時はSKワイバーンズ)と4年契約で合意した。

 

 

 

 

韓国球界のエースとして君臨し続けたキム・グァンヒョン。思いだすのは星野ジャパンだった北京オリンピックでの好投だ。とくに日本戦では2試合でわずか3失点に牛耳った。これもあって日本代表は3位にも入れないという苦汁を舐めた。

 

 

KBOでは2008年に防御率2.39でリーグMVPを受賞。2010年には17勝を挙げてリーグ最多勝。韓国球界のエースとして君臨した。

 

 

メジャー移籍は2019年オフにポスティング制度を利用して渡米。カージナルスと2年総額800万ドルで契約。

 

 

残念だったのはメジャー移籍1年目の2020年が新型コロナウイルスパンデミックの影響で短縮シーズンになったこと。チーム内で新型コロナのクラスターが発生するなど、本来のスターターではなくクローザーなどでも起用された。

 

 

それでもメジャー1年目は8試合で7先発、3勝1セーブで防御率1.62の好成績。昨季は故障もあって開幕から出遅れ、6月上旬と8月上旬にも故障離脱で本来の実力を出し切れなかった。結局、27試合(うち21先発)で7勝7敗1セーブ、防御率3.46。

 

 

メジャー2年間の通算成績は35試合(うち28先発)で10勝7敗2セーブ、防御率2.97。渡米1年目がコロナのパンデミックによる変則シーズンで苦労する選手も多かったが、メジャーでも十分通用したという数字を残した。

 

 

今季は不透明なメジャーリーグに見切りをつけ母国リーグへの帰国を選んだようだ。今のメジャーを見ているとその気持ちも分かるような気がする。

 

 

MLBトレード・ルーマーズ」のアンソニーフランコ記者は「キムの韓国への帰国は、ロックアウトの影響で選手がメジャーを去ることを決めた最初の例かもしれない」と伝えている。

 

 

メジャーは労使交渉のもつれで、貴重なアジアの人材を失った。

 

 

しかし、好投手キムがKBOリーグに戻ったということは、今後開催される大会(2023年開催予定の第3回WBSCプレミア12など)に韓国代表として出場する可能性もあり、日本代表にとっては手強い投手になりそうだ。