MLB 今季デビューしたルーキーのポジション別トップ選手は？

今季デビューしたルーキーのポジション別トップ選手は？

　MLBのトレンドは、フリーエージェントで大金をはたいて選手を獲得する一部のチームを除いて大半のチーム内部育成に力を入れた編成に切り替えている。ヤンキースのアーロン・ジャッジらが出てきた頃から、これまでに見たこともない程の速さで、インパクトのある人材を輩出しているように感じる。

　MLB公式サイトで、今季デビューしたルーキーたちの中で投手を除くポジション別に最高選手をリストアップした記事が載っていた。選定基準は「Baseball Reference」のWARを基準にしているみたいだが、それをもとに独自の見解も加えて注目のルーキーたちを紹介したい。

※ルーキーの中でも今季デビューした選手限定

【捕手】

ウィル・スミス

（ドジャース/24歳）右投右打

現地5月28日にデビュー。WAR1.3 、13本塁打、OPS.897 、OPS +131。

彼が台頭したのでドジャースのJT.リアルミュート争奪戦の失敗が騒がれなくなった。現地6月1日、4試合目の出場で記録したキャリア初本塁打がサヨナラ弾となった。

【一塁手】

ピート・アロンゾ

（メッツ/24歳）右投右打

デビューは現地3月28日。 WAR4.8、OPS.939 、OPS +148。

8月に紹介した時よりさらに数字を伸ばしている。47本塁打で新人の本塁打記録を更新中。ナ・リーグの「新人王」候補だ。ニューヨークに待望のスターがキラ星のごとく誕生した。

【二塁手】

ケストン・ヒウラ

（ブルワーズ/23歳）右投右打

デビューは5月14日。WAR1.8 、16本塁打、 OPS.941、OPS +138。

　ここでも一度紹介したが、カリフォルニア州ロサンゼルス出身。日系3世で父親は日系、母親は中国系。フルネームが、ケストン・ウィー・ヒン・ナツオ・ヒウラ（Keston Wee Hing Natsuo Hiura）。 1996年8月2日の「夏」生まれの男の子だったので、ミドルネームには「ナツオ」が付いている。それだけでも応援したくなるバリバリのアジア系選手だ。ブルワーズの17年ドラフト1巡（全体9位）。プロスペクトランキングでBP6位、MLB20位。チーム内では1位という若手の超が付く有望株だ。

【遊撃手】

フェルナンド・タティス・ジュニア

（パドレス/20歳）右投右打

開幕スタメンの3月28日デビュー。WAR4.2 、22本塁打、OPS.969、OPS +153。

　同名の父はセントルイス・カージナルスなどに所属した元メジャーリーガー。20歳85日でのロスター入りは、1999年のエイドリアン・ベルトレイ（当時ドジャース）の19歳363日に次いでの若いデビュー。ここでも紹介したが開幕戦で2安打している。開幕前のプロスペクトランキングでMLB全体2位、BP3位の評価。8月の中旬に故障離脱したのが悔やまれる。

【三塁手】

ブラディミール・ゲレロ・ジュニア

（ブルージェイズ/20歳）

デビューは4月26日。WAR1.9 、15本塁打、 OPS.781、OPS +108 。

　彼も2世選手。父親の人気もあってカナダのフランチャイズでは大騒ぎしていたが、初本塁打はデビュー14試合目と意外と遅かった。7月のホームランダービーでは圧倒的パワーを見せつけた。ここにきてやや数字を落としている。

【左翼手】

ブライアン・レイノルズ

（パイレーツ/24歳）右投両打

デビューは4月20日。WAR4.3 、16本塁打、OPS.903 、OPS +136。

　18年1月にアンドリュー・マカッチェンが絡む複数トレードでジャイアンツから移籍。打率.322で首位打者争いを演じている。出塁率も.385と高く最近は2番打者として起用されることが多い。

【中堅手】

オスカー・メルカド