全米野球記者協会(BBWAA)の記者投票による今季のサイ・ヤング賞の受賞者が発表され、ア・リーグ(AL)は、タンパベイ・レイズのブレイク・スネル、ナ・リーグ(NL)はニューヨーク・メッツのジェイコブ・デグロムが、それぞれ初受賞した。
詳細は下記のBBWAA公式サイトで確認してほしいが、全部で9人の投手にポイントが入った。
その中でスネルは30人の投票者から1位票17、2位票11、3位票2を集め、合計169ポイントを獲得して1位に輝いた。2位は154ポイントでジャスティン・バーランダー(アストロズ)。3位はコーリー・クルーバーの71ポイントだった。
スネルは31試合に先発して21勝5敗、防御率1.89、221奪三振の好成績をマーク。最多勝と最優秀防御率の二冠を獲得したが、投球回数が歴代受賞者の中で最少の180回2/3と少なく、リーグ2位の214回を投げて16勝9敗、防御率2.52、290奪三振をマークしたバーランダーとは僅差だったことがわかる結果になった。
ナ・リーグも興味深い結果が出た。こちらは10勝という歴代受賞者で最少勝利数のデグロムが合計207ポイントで受賞。
ただ、勝利数以外は、申し分のない成績をマークしており、2位のマックスシャーザー(123ポイント)に大差をつけた。3位は防御率2位のアーロン・ノラ(フィリーズ)が86ポイントで受賞。NLも9投手にポイントが付いた。
デグロムは、32試合に先発して10勝9敗、防御率1.70、269奪三振。防御率も素晴らしいが、特筆は先発した32試合中31試合で失点(自責点)3点以下という安定感だろう。
この記録は、シーズン第4戦目の4月16日の先発登板から29試合連続。これまでの1985年にメッツのドワイト・グッデンがマークした24試合連続をはるかに上回り、しかも来季へ継続中というストロングフィニッシュで、シーズンを終えている。
どちらの受賞にも言えることは、投球回数や勝利数といった「量」より、投球内容という「質」を30人の記者が今回は選んだと言えるのではないだろうか。
《最近の受賞者一覧》
ア・リーグ | ナ・リーグ | ||||
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年 | 選 手 | チーム | 年 | 選 手 | チーム |
2017 | C・クルバー | インディアンス | 2017 | M・シャーザー | ナショナルズ |
2016 | R・ポーセロ | レッドソックス | 2016 | M・シャーザー | ナショナルズ |
2015 | D・カイケル | アストロズ | 2015 | J・アリエッタ | カブス |
2014 | C・クルバー | インディアンス | 2014 | C・カーショー | ドジャース |
2013 | M・シャーザー | タイガース | 2013 | C・カーショー | ドジャース |
2012 | D・プライス | レイズ | 2012 | R・A・ディッキー | メッツ |
2011 | J・バーランダー | タイガース | 2011 | C・カーショー | ドジャース |
2010 | F・ヘルナンデス | マリナーズ | 2010 | R・ハラデー | フィリーズ |
2009 | Z・グリンキー | ロイヤルズ | 2009 | T・リンスカム | ジャイアンツ |
2008 | C・リー | インディアンス | 2008 | T・リンスカム | ジャイアンツ |
2007 | C・C・サバシア | インディアンス | 2007 | J・ピービ | パドレス |