2015年に13年3憶2500万ドルの長期契約を結んだジャンカルロ・スタントン外野手の去就に注目が集まっている。
MLB移籍情報
28歳のスタントンは、残り10年2億9500万ドル(約333億円)の巨額の契約が残り、しかも18年2500万ドル、19年-20年2600万ドル、21-22年2900万ドル、その後、23年からの3年間は3200万ドルまで段階的に年俸が跳ね上がる。
年俸総額削減を掲げるデレク・ジータ―CEOがまず最初に大ナタを振るいたい選手と言えるが、時期的にも59本塁打、132打点の2冠王とシルバースラッガー賞を取ったシーズンのオフだけに、もし売り出すとしたら絶好のタイミングかも知れない。
スタントンを抱えるマーリンズの補強ニーズは、先発ローテを中心とした投手力の強化。軸となるエース級と駒も揃えたい。
というのも先発ローテの軸となるべき昨年オフに獲得したエディンソン・ボルケスは、トミージョン手術を受け2018年は戦力外だからだ。
左腕チェン・ウェインは、オリオールズから移籍後は左肘の靭帯が部分断裂等で不良債権化したまま。残りの先発クラスは、はっきり言って先発4~5番手クラスのダン・ストレイリー、ホセ・ウレーニャ、アダム・コンリーの3人。
年俸を抑えられる若い先発投手に置き換えて彼らをトレード要員に回したいぐらいだ。
ただ、スタントンの移籍には巨額の資金、または、トップクラスのプロスペクトを複数揃える必要があり、そうした要件を満たす球団は少ない。
最近のスタントの報道に注目すると「スタントンは全球団への拒否権を有しているものの、マーリンズに残るために行使するのではなく、優勝できるチーム、その上でできれば西海岸もしくは東海岸のチームを希望しているようだ」というてFanRag Sportsのジョン・ヘイマン記者のレポートもある。
Your @MLB leader in HR and RBI takes home his second career #SilverSlugger Award.
— Miami Marlins (@Marlins) 2017年11月9日
Congratulations, @Giancarlo818! 💪 pic.twitter.com/Yl9pgPbHX5
カリフォルニア生まれのスタントンだが西海岸ではドジャースあたりだが、長打力不足のジャイアンツも検討しているという地元メディアの報道もあった。ただ、トレードの交換要員になる選手が不足しているという厳しい状況らしい。
さらに、巨額の契約金を一部負担する必要があって、そうなれば東海岸の名門ヤンキースだが、2018年度は、ぜいたく税のかからない範囲内にペイロールを収めることをハル・スタインブレナーが明言しているので、可能性はゼロに近い。
レッドソックスもビッグパピーが引退して本塁打数が激減。大砲は欲しいが、交換要員となるファーム層が薄い。
今、もっとも注目されているのは西部でも東部でもないカージナルス。優勝を狙える球団であり、メジャーリーガーの誰もが憧れるベースボールタウン。
交換要員となるプロスペクトもトップクラスが多くファーム層は厚い。詳しくはMLB公式サイトの記事を参照して欲しいが、ジータ―CEOが複数トレードと金銭負担で妥協すれば、意外とスムーズに移籍が実現するかもしれない。