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先発投手に人材が少なく、外野手に多いといわれている今オフのフリーエージェント(FA)市場。
トロント・ブルージェイズがFAとなる指名打者エドウィン・エンカーナシオン、ホセ・バティースタ外野手にクオリファイング・オファー(QO)を提示する見込みであることが分かった。
ブルージェイズのロス・アトキンスGMは、強打者2人にQOを提示することについて「簡単すぎる決断だよ」とコメント。
そして、「彼らは素晴らしいキャリアの持ち主で、左右どちらの投手も苦にしない。特にここ数年は、チームの成功に関して大きな部分を担ってきてくれた」と話している。
エンカーナシオンについては、シーズン中にレッドソックスを引退するデビッド・オルティーズが自分の後釜にふさわしいと話したことで物議を醸したが、ボストンの地元紙もその可能性に言及していた。
来季のレッドソックスは、デビッド・オルティーズ(1600万ドル)、上原浩治(900万ドル)、田澤純一(337.5万ドル)、ブラッド・ジーグラー(550万ドル)らがFAとなることによって、単純計算で約3000万ドル近くの年俸が削減される。
複数年で最低でも1億ドルといわれているエンカーナシオンの年俸。市場の動向次第ではハンリー・ラミレスの年平均2200万ドル、ヨエニス・セスペデスの2500万ドルになることは誰でも予想できるが、その資金も確保できる計算だ。
レッドソックスのデーブ・ドンブロウスキー社長がどう動くかが、注目される。
来シーズンを34歳で迎えるエンカーナシオンは今季、打率.263、自己最多タイの42本塁打を放ち、127打点でタイトルを獲得。一方、36歳のバティースタは故障に苦しみ、打率.234、22本塁打、69打点と低調に終わった。
なお、ブルージェイズは、地元カナダ出身で今オフFAとなるマイケル・ソーンダース外野手(30)についてはQOの提示をまだ決めていないという。上の二人の打者の動向次第といったところだろうか。
QOの金額は、メジャーリーグの球団に所属する上位125選手の平均年俸で、今季は1720万ドル(約17億9,000万円)となっている。